NHK杯で衝撃の優勝を飾った紀平をロシア記者も絶賛している【写真:Getty Images】

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圧巻演技見せた紀平をロシアの有名ジャーナリストが絶賛

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯でシニアGPデビューの紀平梨花(関大KFSC)が衝撃的な逆転優勝を飾った。ショートプログラム(SP)5位から、フリーではトリプルアクセルを2度決める完璧な演技で154.72点をマーク。合計224.31点を記録し、一躍世界中の脚光を浴びている。ロシアでは第5戦のロステレコム杯がスタートしたが、現地の有名ジャーナリストは絶対的な武器のトリプルアクセルを「斧」と表現し、称賛している。

「斧を持ったキヒラーー。ヴァイツェホフスカヤ氏がGPシリーズ第4戦を総括」と題して紀平を特集しているのはロシアメディア「R-sport」だった。

 同メディアの特別通信員を務めるヴァイツェホフスカヤ氏が紀平の演技について賛辞を並べている。

「リカ・キヒラにはサトコ・ミヤハラのような経験もないし、音楽的な表現力やファンタスティックな演出もない。でも、そのかわり彼女には斧がある。英語で言うとアックス。彼女のプロトコル(試合での記録)を見た時、それに類似したものが頭の中に浮かんだ。彼女の同じ国の先輩、マオ・アサダように3回転アクセルはSP、フリーに加えて3回転トウループとの連続ジャンプとあらゆるところに存在する」

紀平の3Aは「斧」のような抜群の破壊力

 銀メダルだった宮原知子(関大)と比較すれば、表現力などには欠けるが、トリプルアクセルを「斧」に例え、絶対的な武器と表現している。

「ヒロシマでキヒラがフリープログラムで2つめのトリプルアクセルを決めた時、誰も彼女に追いつけないことが明らかになった。それはまさに同じトリプルアクセルを武器とするエリザベータ・トゥクタミシェワも含めて。なぜなら彼女はフリーでそのジャンプを1回しか跳ばないから」

 無二の武器を存分に生かし、一躍スターダムにのし上がった紀平。フィギュア大国の有名記者にも強いインパクトを与えたようだ。(THE ANSWER編集部)