箱根駅伝で4連覇を果たした、青山学院大学陸上部監督の原晋氏が、11月11日放送の『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出演した。

 世羅高校時代から陸上選手として活躍し、中京大学卒業後は中国電力陸上部一期生のメンバーとなった原氏。

 番組では、「1年めの夏に故障しちゃって、5年で(選手)をクビになった。で、10年間普通のサラリーマンをやって。(でも)このサラリーマン生活がいまの指導スタイルにとっては決して無駄ではなかった」と振り返る。

 ここで共演者の武井壮が、原監督就任時の青学の印象について「当時の青学ってぶっちゃけ(駅伝では)全然有名じゃなかった。短距離のハードルにカワイイ子がいるイメージ」と指摘。さらに「入ったときどう思ったのか? そこからどうしようと思ったのか」と原氏に向かって質問する。

 これに対し原氏は、「青山学院の学生は素直な子が多かった。ちゃんと言い聞かせてあげればやる子はいたので。ただ一方で同好会的な色が濃く、箱根駅伝に出られたら出たいけど、ストイックなことをしてまで勝ち取る、とは違っていた」と明かす。

 ちなみにそのころの青学は、ギリギリ箱根駅伝に出場できるかどうかのラインですらなく、監督いわく「もう論外」だったそう。その状況で、指導者としてまず最初に何をしたのか。

「基本的なことです。要は私生活、寮生活をきちっと(させる)。3食ご飯をちゃんと食べて睡眠をちゃんと取って。門限をちゃんと守って、朝練習にちゃんと出て。当たり前のこと(を指導しただけ)なんです」

 番組では、監督就任当初の学生の態度について、「朝、練習で雨が降ったら(学生が)コンビニに入って立ち読みですよ」と自虐気味に語っていた原氏。

 日本一の駅伝チームを作り上げるのに必要だったものは、サラリーマンのような規則正しい生活と、駅伝に取り組む本気の姿勢だったのだ。