吉村界人

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 1993年生まれ、今年25歳の若手俳優といえば、神木隆之介、竹内涼真、菅田将暉、福士蒼汰、野村周平、成田凌……と群雄割拠の様相だ。なかでも毛色の異なるのが吉村界人。いまどき見ないヤンチャタイプで、デビュー以来、年4〜5本の映画に出続けており、監督からのオファーは引きも切らないという。なにより、今年9月に亡くなった樹木希林さん(1943年〜2018年)のお気に入りだったとか――。

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 特に美形というわけではないし、役柄によっては不細工にすら見えることもあるが、たとえチョイ役でも画面に映れば、なんだか印象に残る顔をもつ、吉村。芸能記者はこう評する。

「先輩俳優の柳楽優弥(28)がテレビのインタビューで、“ケンカする役柄だったとはいえ、いきなりガン飛ばしてきたのでムカついた”と吉村と出会ったときの印象について語ったことがありましたね。もちろん、その後は打ち解けたそうですが、先輩俳優たちからも可愛がられています。吉村は服装も行動もヤンチャタイプといわれています。愛読書というより彼にとってはバイブルといっていいのが、矢沢永吉(69)の『成りあがり』(初版:1978年)。相当読み込んでいるそうで、いまどきいないタイプですよ。役者としては大人しい役もハマりますが、ヤンチャで熱い役もできるから、オファーも殺到しているそうです。もちろん、まだ脇役が多いこともあって、ギャラも安く済みますからね。それに、業界では他の役者に厳しいことで有名な樹木希林さんにも可愛がられていたことで知られています」

吉村界人

 希林さんとの共演は、今年5月に公開された「モリのいる場所」(沖田修一監督[41])ただ1本である。映画業界誌記者が言う。

「同じ文学座の出身ながら山崎努さん(81)と希林さんの初共演が話題になった映画ですが、その撮影中、吉村の飾らない、ナチュラルな雰囲気が気に入ったようで、まるで孫のように可愛がっていたそうです。画家の熊谷守一(1880〜1977)を描いた作品でしたが(註:熊谷を演じたのは山崎)、吉村は熊谷家に出入りするカメラマンのアシスタント役で、物おじしないキャラクターだったことも良かったのかもしれませんね。舞台挨拶でも、“お二人(山崎と樹木)にはけっこう怒られました”などと言い出すと、希林さんからは“緊張してるわりには、さっきも私たちの目の前で『カアーッ』ってあくびをしてたじゃない”とツッコまれ、それを見た山崎さんは“『(樹木さんから)また何か言われるぞ』って、そういうバランスでやっております”と、大御所を相手に打ち解けている感じでした。また、樹木さんは、出演した『ぴったんこカン・カン』(TBS系)に吉村を呼んで、“とっても好感が持てるでしょ?”と紹介し、“ジュリーのデビューの頃にそういう顔立ちしてたなって思って……”なんて言っていましたからね」

ジュリー、矢沢、裕也よりもロック

 ちょっと誉めすぎのようにも思えるが、輪郭と目はジュリーに似ているのかも。それよりも希林さんをメジャーにしたドラマ「寺内貫太郎一家」(TBS系)で、“ジュゥリィ〜ッ!”と身もだえしていたシーンを彷彿させるが――。前出の芸能記者が言う。

「そのジュリーこと沢田研二(70)のいたザ・タイガース(註:当時はファニーズ)をメジャーデビューさせようと動いていたのが、希林さんの夫・内田裕也(78)でしたからね 。ジュリーといえば、つい最近もドタキャン騒動がありましたが、もともと不良ですから。そして“ロックンローラー”裕也も自他共に認める不良。希林さんって不良が好きなんじゃないですかね。吉村を気に入ったのも、大人しい子が多い中、いまどき珍しいヤンチャな若者が可愛かったのかもしれませんね」

 そういえば、吉村が敬愛する矢沢のいたキャロルにも、内田は関わっていた。

「裕也さんにキャロルのプロデュースを頼んだ矢沢が、別の人に乗り換えたために裕也さんの怒りを買い、呼びつけられた矢沢が土下座をして謝ったことで事なきを得たという話ですよね。かつては裕也さんが矢沢をボコボコにしたなんて噂もありましたけどね。むしろ、その裕也さんをボコボコにしたのが、希林さんと彼女に命じられたモックンこと娘婿の本木雅弘(52)なんですから。二世帯住宅を新築した希林さんに対し、“この野郎!家建てやがって”と文句を言いに行った裕也さんでしたが、“やっちゃいなさい”という彼女の一声を合図にモックンと二人がかりでボコボコにされた……というエピソードは裕也さんの著書『俺は最低な奴さ』にも出てきます。結局、一番ロックだったのは、希林さんなんでしょうね」(同・芸能記者)

 そんな希林さんに孫のように可愛がられたという吉村。誰よりもロックな希林さんを見習って、いい役者を目指してもらいたい。

週刊新潮WEB取材班

2018年11月16日 掲載