チーフマーケティングオフィサー(CMO)のエド・ラゼックが「トランスジェンダーやプラスサイズのモデルを起用するべきだとは思わない」と発言し、大バッシングを受けたばかりの「ヴィクトリアズ・シークレット」。最高経営責任者のジャン・シンガーが来週辞任することが関係者の証言で明らかになった。

実は現在「ヴィクトリアズ・シークレット」は業績が悪化中。シンガーはこれまで「ナイキ」で重役を10年、その後補正下着ブランド「スパンクス」でCEOを務めた敏腕エグゼクティブ。ヴィクシーの業績を改善するために2年前に起用された。

でもシンガーがCEOに就任しても業績は好転しないまま。8月には今年終わりまでに20店舗を閉鎖する計画だと発表、この四半期で売り上げはさらに落ちたという。雑誌アメリカ版『ウォール・ストリート・ジャーナル』はこの原因を「大学生を始め若い世代がランジェリーにセクシーさよりも快適さや自然さを求めるようになった」と分析。ヴィクシーの「過剰にセクシーなランジェリーよりも、もっと多様な体型を受け入れるブランドを客が選ぶようになった」と報じるマスコミも。ランウェイだけでなく製品そのものの多様性が問題になってきているもよう。

来週11月19日(月)にこの四半期の業績発表を行うヴィクシー。それと同時にシンガーの辞任も正式発表される予定。次の人事は明らかにされていない。業績が回復しなければ毎年恒例の華やかなショーに影響が出る可能性も大! 今後どのような方針で復活していくのか、注目したい。

text: Yoko Nagasaka