ゴムチューブを使い左腕を強化する稀勢の里

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 「大相撲九州場所」(11日初日、福岡国際センター)

 8場所連続休場から再起した横綱稀勢の里(32)=田子ノ浦=が8日、九州場所で初の一人横綱を務めることが決まった。取組編成会議前日のこの日、横綱白鵬(33)=宮城野=が手術した右膝の回復が間に合わず休場を表明、横綱鶴竜(33)=井筒=も右足首の不安で無念の休場となった。横綱の責任を一身に背負う稀勢の里が重圧を乗り越え、完全復活の優勝を目指す。

 手術明けの白鵬に続き、鶴竜までが出場を断念した。本場所前恒例、前夜祭の収録では稀勢の里が唯一、横綱土俵入りを披露し拍手喝采を浴びた。初の一人横綱として臨む心意気を問われると、短い言葉に決意を込めた。

 「やるべきことをしっかりやるだけ」

 どん底を乗り越えた32歳には自信と貫禄がみなぎる。左大胸筋などの負傷に苦しみ、8場所連続休場から進退を懸けた先場所、10勝を挙げて再起した。秋巡業もフル参加し、福岡入り後も出稽古で入念に仕上げてきた。

 6日の出稽古では北勝富士(八角)を圧倒し「優勝」を宣言した。「やれることはしっかりできたし、初日までしっかりやっていく」と手応えは十分だ。

 師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)も「上半身、下半身のバランスが良くなった。いなされても体が付いていく。気持ちも前向きになっている」と復調に太鼓判を押した。

 横綱の責任を一身に背負う重圧に打ち勝ち優勝を果たせば、何よりの完全復活の証明。平成最後の九州場所は稀勢の里が不動の主役だ。