食道にひっかかったスプーンを1年間も放置(画像は『Oddity Central 2018年10月26日付「Man Lives with Metal Spoon Stuck in His Esophagus for a Whole Year」(Xinjiang Meikuang General Hospital)』のスクリーンショット)

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酒に酔った席でふざけてスプーンを飲み込み、運悪く食道にひっかかったままになってしまったものの、その後病院に行くこともなく1年間放置していた男性。しかしこのほど内視鏡手術にて無事にスプーンが摘出された。中国メディアをはじめ『Oddity Central』などが伝えている。

中国北西部に位置する新疆ウイグル自治区ウルムチ市に住むチャンさん(26歳)は、1年ほど前に酒の席でふざけてステンレス製のスプーンを飲み込んだ。チャンさんは友人らの前で、紐をつけた長さ20cmのスプーンを口から飲み込んで、また紐を引っ張ってスプーンを口から出すつもりだったようだが、パフォーマンスに失敗。スプーンはチャンさんの食道にひっかかったままになってしまった。

しかしチャンさんはすぐに病院へ行かず、このまま普通に飲食ができるのかどうか様子を見ることにした。すると変わりなく飲食可能で普段通りの生活が送れたことから病院にかかることなくそのままにしていたという。ところが今月、チャンさんは胸を殴られる出来事に遭い、以降は激しい胸の痛みと呼吸の苦しさを感じるようになった。数日経って地元の自治区第三人民医院を訪れたチャンさんのレントゲン検査で、食道にくっきりと写りこんだスプーンを見た医師らは驚いた。

チャンさんを診察したユ・シウ医師は「ショックでした。今までこんなのは見たことなかったですから」と話す。チャンさんの食道が感染症にかかっていることを知ったシウ医師は、いかに安全に食道からスプーンを摘出するかを他の医師らと相談し、内視鏡を使って口から取り出すことに決めた。

10月22日、全身麻酔で2時間にわたる内視鏡手術を受けたチャンさんからは無事にスプーンが取り出され、現在は順調に回復しまもなく退院できるとのことだ。

もし胸を殴られる出来事がなければ、おそらくチャンさんは病院へ行かず、スプーンは今も食道に放置されたままになっていたことだろう。しかしチャンさんのように、体内に異物が放置されたままというケースは決して珍しいことではないようだ。今年8月にも、山東省に住む女性の肺から小学生の頃に誤飲したペンのキャップが40年後に除去されたというニュースが報じられた。

画像は『Oddity Central 2018年10月26日付「Man Lives with Metal Spoon Stuck in His Esophagus for a Whole Year」(Xinjiang Meikuang General Hospital)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)