サムスン電子=(聯合ニュース)

写真拡大

【ソウル聯合ニュース】韓国のサムスン電子が31日発表した7〜9月期の連結決算(確報値)によると、本業のもうけを示す営業利益は17兆5700億ウォン(約1兆7400億円)で、前年同期比20.9%増加した。前期比でも18.2%増。半導体事業の好調が続き1〜3月期(15兆6400億ウォン)の過去最高を大きく上回り、記録を更新した。

 7〜9月期の売上高は前年同期比5.5%増、前期比11.9%増の65兆4600億ウォンと集計された。2017年10〜12月期(65兆9800億ウォン)の過去最高には及ばなかった。売上高に対する営業利益の比率を示す営業利益率は26.8%だった。

 主力の半導体事業は営業利益13兆6500億ウォン、売上高24兆7700億ウォンを計上し、そろって過去最高を更新した。営業利益率は55.1%に達した。半導体事業は11四半期連続で利益を伸ばしている。

 ただ、営業利益全体に占める半導体の比率は77.7%に達し、半導体依存が深刻との指摘が再び出ている。

 スマートフォン(スマホ)を主体とするITモバイル(IM)事業部門は営業利益が2兆2200億ウォンと、前年同期比、前期比でともに減少した。消費者家電(CE)部門の営業利益は5600億ウォンで、無難な業績を収めたと評価される。

 半導体とともにデバイスソリューション(DS)事業部門を構成するディスプレー(DP)事業は、フレキシブルパネルの需要増に支えられ営業利益1兆1000億ウォンと業績が改善した。

 7〜9月期に1カ月平均5兆8000億ウォン余りを稼ぎ出したサムスン電子だが、10〜12月期以降は業績がやや下向く見通しだ。

 近ごろ半導体メモリーのDRAMとNAND型フラッシュメモリーの価格が下落に転じ、半導体事業の黒字縮小が予想される上、スマホ事業も年末のマーケティングコスト増加で営業利益が減少する可能性が高いと業界は見込んでいる。

 サムスン電子もこの日、「10〜12月期は半導体市況の鈍化が影響して業績が前期比で下落する」との見通しを示した。

 だが、2018年通期では営業利益65兆ウォン、売上高250兆ウォン程度を計上し、これまでの最高記録の17年業績(営業利益53兆6500億ウォン、売上高239兆5800億ウォン)を大きく上回ることが有力視される。