特急プユマとタロコ、あすからツーマン運転に  交通相「安全を確保」/台湾

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(台北 29日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)は30日から、運転士が2人乗務するツーマン運転を特急プユマ号とタロコ号で開始する。呉宏謀交通部長(交通相)が29日の記者会見で発表した。運転士に運転業務に専念させ、安全を確保するのが目的だとしている。

21日、北東部・宜蘭でプユマ号の脱線事故が発生。乗客18人が死亡し、200人超が重軽傷を負った。政府は事故原因の調査を進めるとともに、台鉄の抜本改革に乗り出す姿勢を示している。

ツーマン運転を行う運転士の人手について呉部長は、負担可能な範囲内だとし、職員の訓練を今後強化していく方針を示した。

台鉄に関しては、慢性的な人手不足が指摘されている。29日、「台湾鉄路産業工会」など複数の労働組合が交通部に集まり抗議活動を行った。組合側は、業界内の人手不足や過労などの問題を同部が長い間放置したため、公共の安全に影響を及ぼしていると主張している。

同会の蕭農ウ秘書長は脱線事故について、原因は運転士や末端の社員たちにあるのではなく、制度全体の問題だと指摘。台鉄に対し、人手不足の解消を求めた。(ウ=王へんに禹)

(陳葦庭/編集:楊千慧)