漫画!東大生が絶賛「ドラゴン桜2」の勉強法
あの伝説の受験マンガの続編『ドラゴン桜2』。東大生も絶賛する勉強法とは?(イラスト:三田紀房/コルク)
「勉強しているはずなのに、成績が上がらない」「どれだけ本を読んでも身につかない」。受験生に限らず、勉強熱心なビジネスパーソンでも、このような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。
「かつての僕は、まさにそうでした」。2浪、偏差値35という崖っぷちから1年で奇跡の東大合格を果たした西岡壱誠氏は、自らの経験を振り返って言います。「でも、ちょっとした工夫で、劇的に改善したんです」。
教科書、参考書だけでなく、あらゆる本の読み方を根本から変えた結果たどり着いた、「知識を増やすだけでなく『地頭力』も高められる」「速く読めて、内容も忘れず、かつ応用できる」という読書法を、書籍『「読む力」と「地頭力」がいっきに身につく 東大読書』にまとめた西岡氏に、東大生が絶賛する「あるマンガの勉強法」を解説してもらいました。
伝説のマンガ『ドラゴン桜』の続編が超使える理由
偏差値が低い高校3年生が、1年で東大逆転合格を狙うマンガ『ドラゴン桜』。
これが今、10年の時を経て『ドラゴン桜2』として帰ってきていることを知っている人は少ないかもしれません。
実は、この「ドラゴン桜2」に登場する勉強法の多くに、東大生が協力しています。東大生が、「これをやったから、自分は東大に合格できた!」「こういう勉強習慣って大切だよね!」と考える勉強法を、作中に登場させているのです。
今回は、その中から「これは受験生とか関係なく、多くの人に必要なテクニックだ!」と自信を持って紹介できるスキルアップの手段をご紹介します!
まずは、こちらのマンガをご覧ください!
具体的なやり方は?
目的は自分の実力を「客観的に可視化」すること
このマトリックスは「受験以外」にも応用できる
いかがでしたか?
「得意」と「苦手」、「できた」と「できなかった」のマトリックス。これは実は、勉強以外でも応用可能です。人間のすべてのスキルを分類できるのです。
「得意」と「苦手」というのは、主観的な自分の判断です。一方で、「できた」と「できなかった」というのは客観的な自分の評価です。このマトリックスで分類するだけで、主観と客観がどこでズレているのか、またレベルアップのためには次に自分は何をすればいいのかが一目瞭然になるのです。
よく「自分のことは自分がいちばんよくわかっている」と言いますが、これってけっこう、当てはまらないことのほうが多いですよね。
「自分はこれが得意だ!」と思っていたところでつまずいたり、「これが苦手分野だ!」と思っているところが案外できたり。自分のことでも、意外とわかっていないことってあると思います。
このマトリックスは、「自分が考えている自分」と「本当の自分」との乖離を埋めてくれるもの。つまりは「自分のことは自分がいちばんよくわかっている」が本当かどうかを確かめることができます。
そしてこのマトリックスは受験勉強だけに留まるものではありません。
日常生活を送るうえで必要な「知力」「体力」「器用さ」「度量」「優しさ」なども付箋に書いて実践してみればいいのです。『ドラゴン桜2』を愛読しているというあるビジネスパーソンは、「事務作業」「営業力」「コミュニケーション力」「プレゼン力」「知識量」などでやってみたいとおっしゃっていました。
「え? でもテストとかがあるわけじゃないし、客観的なデータが取れないよ!」
という人もいるでしょうが、そういうときにオススメなのは「他人に聞いてみる」ことです。他人が思うあなたの「できていること」「できていないこと」を聞き、それを横軸に。あなたが思うあなたの「得意」「苦手」を縦軸に添えるんです。これにより、どんな分野においても主観と客観のズレを理解することができるようになります。
「え!? これ得意だと思ってたけど、ほかの人から見たらできてないんだ」「そうか、俺これ苦手だとばかり思ってたけど、案外なんとかなってるんだな」
と、どんな人でも必ず発見があるはずです。
はじめに手をつけるべき課題はどの象限か
ところで、このマトリックスを作った後、最初に取り組むべき課題は、次のうちどれでしょう?
1:得意×できた
2:得意×できなかった
3:苦手×できた
4:苦手×できなかった
正解は「2:得意×できなかった」です。ここがいちばん、放置しないほうがいいポイントなんです。
「1:得意×できた」と「4:苦手×できなかった」というのは、自分の弱点をしっかり理解しているということです。また、「3:苦手×できた」というのは少し難しくて、人間どうしても、何事も「苦手意識」というのを取り除くのは大変な行為です。もし本当に「できて」いたとしても、「苦手」であることをやめるのは難しいのです。
僕はプレゼンが苦手なのですが、ほかの人からは「そんなことないよ! うまいよ!」と言ってもらえることが多いです。しかし、だからといってプレゼンが得意だとはとうてい思えません。できているからこそむしろどうしようもないのです。みなさんにも、こういう分野があるかもしれません。
ですから、はじめに取り組むべきは「2:得意×できなかった」です。なぜなら、これは何かすごくもったいないことをしていることが多いからです。
「できていたはずのところでできていない」というのは、俗に言う「ケアレスミス」です。しかし何事においても、これがいちばんもったいなくて、ほんの少しの努力で改善するのに放置しがちなものなのです。
「できない」には「できない」なりの理由があります。それがたとえ自分が「得意」だと思っているものであっても、事実として「できていない」のですから、そこにはなんらかの原因があるのです。それを発見し、なぜできていないのかを理解すれば、すぐに「得意×できた」に持っていくことができます。だからこそ「得意×できなかった」をはじめに攻略すべきなのです。
人間は誰しも、「自分のことは自分がいちばんよくわかっている」と考えがちです。自分の得意も苦手もわかっている気になってしまいます。
でも、それが本当に客観的なものなのか? 本当は理解していないんじゃないか? そう考えて一歩踏み出すことで、人間は成長できます。みなさんもぜひ、このマトリックスを実践してみてください!
(マンガ:三田紀房/コルク)