早速ダンマリを決め込んだ片山さつき地方創生相(C)日刊ゲンダイ

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 疑惑大臣続出で大炎上必至の臨時国会が24日、開会した。野党は追及に手ぐすね引いているが、まずヤリ玉に挙げられそうなのが、国税庁への口利き疑惑報道で揺れる片山さつき地方創生相だ。片山大臣は、報道を「事実無根」とし、開会直前に版元を訴えたが、これには姑息な狙いがあるともっぱらだ。

新閣僚の「政治とカネ」問題続々…臨時国会は火だるま必至

「週刊文春」10月18日発売号によると、控除額が大きくなるメリットがある青色申告の承認を外されそうになった会社経営者が、片山事務所に相談。片山大臣は国税庁への口利きの見返りに、100万円を私設秘書が代表を務める税理士法人の口座に振り込むよう要請したとされる。

 この疑惑報道を追及すべしと野党はやる気マンマン。早速、予算委員会での質問を用意しているという。そこへ、開会直前の22日、片山大臣サイドは報道で名誉を傷つけられたとして、版元の文芸春秋社に1100万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に提起。永田町では、報道後わずか4日での「スピード提訴」の狙いは、国会での“答弁逃れ”とみられている。

「報道は15年当時の問題で、かなり込み入った話です。“口利き”に関わったとされる私設秘書や、相談を持ちかけた会社経営者らへのヒアリングに加え、過去の資料の精査も必要なはず。それが、ほんの4日間という短期間で訴状を用意したというから驚きです。いずれにせよ、これで、国会で追及されても片山さんは『係争中なのでコメントできない』と逃げることが可能になった。“口利きワイロ”疑惑に揺れた甘利さんや森友問題で追及された佐川宣寿前国税庁長官が、『捜査中』を理由に説明から逃げたのと同じパターン。永田町では誰もが“答弁逃れ”とみていますよ」(ベテラン野党議員)

 片山大臣は23日の会見で報道について、「弁護士から裁判外で今まで以上の説明は控えてもらいたいと言われている」と早速“答弁逃れ”。臨時国会でどう説明責任を果たすのか問われると「私だけの判断では説明できない」とダンマリを決め込んでいるのだからフザケている。報道が事実無根だというのなら、国会で堂々と説明すればいいではないか。

「報道が間違っているのなら、司法の場で争うことは間違いではありません。しかし、タイミング的に見て野党の追及を避けるため、わざわざ提訴したとみられても仕方がありません。『係争中』という理由で説明をしないというのは、野党のみならず国民に対しても釈明しないという態度に他ならない。こんなことを許しては、疑惑を持たれた閣僚は訴訟を起こせば『説明責任なし』という悪しき前例になりかねません」(政治ジャーナリスト・角谷浩一氏)

「教育勅語」礼賛発言で炎上中の柴山昌彦文科相も、開会直後の25日から「北極科学技術大臣会合」出席のため、ドイツに出張。会合は、北極圏の気候変動が地球全体に与える影響について協議することが目的。不要とは言わないが、開会早々、欠席してまで参加する必要があるのかは疑問符が付く。結局、“答弁逃れ”が目的じゃないのか。