今月中旬、LIGブログに掲載された「『ドラゴンボール』を読んだことのない僕が、先輩に反論するために全巻読了した結果」という記事が大きな反響を集めた。記事は、同社のライターが先輩社員に「ドラゴンボールを読んだことがないなんてありえない」と言われたことに、「これはドラゴンボールハラスメントだ」と腹を立て、同作を全巻読んでみる、という内容だ。

10月21日の『ワイドナショー』(フジテレビ系)ではこのニュースを取り上げ、ダウンタウンの松本人志さんや社会学者の古市憲寿さんが自身の見解を示した。(文:石川祐介)

「〇〇見てないの?」と言われるのは若い世代ばかり

「ドラゴンボールハラスメント」に似たような話は様々なケースで存在する。古市さんは「学者の世界でもあります?『あの論文読んでないの?』とか」と質問され、

「学者って基本的にマウンティングし合うので、やっぱりありますよね。みんなそれ(論文)を読んだフリをしてて、参照し合うんだけど実際は誰も読んでいない、みたいなことはある」

と回答。自分もちゃんとその論文を読んでいないにもかかわらず、読んでいない人を見下そうとする人は少なくないらしい。

次に、「芸人さんの中にはありますか?」と聞かれた松本さんも「めちゃアリですよ」と語る。

「我々の世代は見てないことってないので、我々はあまり言われないかもしれない」

と、上の世代になると「〇〇見てないの?」と言われるよりは、言う側になるほうが多いと語った。

「仲間を増やすことで強くなっていくっていう方が今風」

また、『ドラゴンボール』と肩を並べるほどの人気漫画『ワンピース』は見たことがあるかという話になり、古市さんは「僕は途中までですね。ドラゴンボールは全部読みましたけど」と口にする。続けて、

「ドラゴンボールは修行が大変そうなんです。本人が強くならなきゃいけないじゃないですか。でも、ワンピースとかって初めから強いじゃないですか? 努力しないで初めから強い系のキャラクターの作品のほうが、多分この20年間のブームっていうか」
「ポケモンとかまさにそうですけど、仲間を増やすことで強くなっていくっていう。その方が今風なのかもしれないですね。努力して強くなっていくのは昭和型で、ワンピースとか仲間を増やして強くしていくっていうのが平成のヒット作なのかな」

と近年の漫画やアニメのヒットの傾向について分析した。

確かに、『ドラゴンボール』は修行シーンが多く、努力している姿を全面に押し出している印象だ。それと比較すると、『ワンピース』では、努力する様子はあまり描かれていないように思える。これは、若い世代が"努力"よりも"仲間"や"絆"を重視する傾向が高いことを表しているのかもしれない。