中国メディアは、日本の生活に馴染むために「知っておきたい宴会や会食の常識」について紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国では酒の席のマナーは大きく違っている。近年は日本に留学したり、就職したりする中国人が増えているが、日本の文化や習慣について理解しておくことは大切なことと言える。中国メディアの今日条頭は16日、日本の生活に馴染むために「知っておきたい宴会や会食の常識」について紹介する記事を掲載した。

 中国では宴会や会食は互いの関係を深めるための大切な手段として用いられている。コネの有無がビジネスの成功を大きく左右する中国では、宴会や会食の重要性は日本以上だと言えるだろう。しかし、記事は「日本には中国にはない独特の常識があり、常識を知らないと逆に相手との距離を作ってしまうことにもなりかねない」と論じた。

 記事はまず、日本の宴会の常識として「簡単に誘いを断ってはならない」と指摘した。日本人はこうした席で、上司と部下の絆を強めたり、同僚との連帯感を築いたり、取引先との関係を強めるとし、参加を断ると「人付き合いが悪い」と判断されるだけでなく、「言うことを聞かない」、「会社のために努力しない」などの印象を与えることになると主張し、こうしたイメージは仕事の評価に影響したり、取引を失うことにつながる可能性があると指摘した。

 また、日本人は食事の席で「周囲に合わせ、満腹になるまで食べないことが多い」と指摘した。特に仕事上の席では、「日本人は食べることを重視するのではなく、酒を交わして語り合うことを重視する」と説明した。この点、中国では逆であり、もてなす側は相手を満腹になるまで食べさせるのが最高のもてなしとされる。それゆえ少ししか食べないと相手にとって失礼な行為と見なされる。

 他にも、会社の人間同士の宴会であれば支払いは「割り勘が一般的」だと紹介。中国では近年こそ割り勘をする若者が増えているが、一般的には誰か1人がすべての支払いを担当するのが一般的だ。また、中国では酒の席で酔い潰れることもマナー違反とされるが、「乾杯」という言葉のとおり、乾杯の掛け声の際には酒はすべて飲み干すのが通常だ。

 日本で食事の席といっても様々な場面があり、記事の紹介がすべて当てはまるわけではない。しかし、中国の宴会や会食の常識とは大きく異なるゆえに、日本人も中国人と飲む機会がある場合は前もって心得ておくことが必要なことだと言える。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)