中国メディアは、中国人女性と結婚した日本人男性の書いた手記を紹介し、中国人妻が日本の書店で本を購入し、無料で綺麗なカバーを付けてくれたことに大喜びしたが、日本人からすると普通のサービスに過ぎないものだと伝えた。そして、日本で本にカバーを付ける理由は・・・(イメージ写真提供:123RF)

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 日本と中国は同じアジアの国同士ではあるが、実際に生活してみると様々な相違が存在することに気付かされる。中国メディアの今日頭条は16日、日本と中国の公共の場所で見られる「真逆の行為」には、「どれだけ個人がプライバシーを重視しているか」という考え方が反映されていると分析する記事を掲載した。

 記事は、中国人女性と結婚した日本人男性の書いた手記を紹介。この中国人妻が日本の書店で本を購入し、大喜びで帰ってきたが、その理由は「書店で本にカバーを掛けてもらった」というものだった。無料で綺麗なカバーを付けてくれたことを喜んでいたが、日本人からすると普通のサービスに過ぎないものだ。

 書店で購入した本にカバーを付けてくれるのは、大きく分けて「宣伝」、「本の保護」、そして「プライバシーの保護」の3つの意味があると指摘し、特に日本人は特に「プライバシー保護のためにカバーを付けてもらう」と紹介した。この場合のプライバシーとは、「周囲の人に自分が読んでいる本を知られたくない」という気持ちが強くあるためだとし、「これは日本人に見られる独特の感覚だ」と主張したほか、こうした考え方は中国人にはあまりないため、書店側がカバーをかけたことの意味合いが通じなかったことを強調した。

 さらに記事は、「日本人にあって中国人にはない感覚の多くは、日本人がプライバシーを重視していることに起因している」と分析し、他にもどんなところに見られるかを紹介した。たとえば「カーテン」だが、日本人は昼間はレース、夜は遮光カーテンを使って絶えず室内が外から見えないようにする。しかし、中国人はカーテンを「外から見られないために使うのではなく、部屋を美しくする装飾品」として選ぶ。それゆえ中国では夜でもカーテンを全開にしたままの家が多い。

 他には「公共の場所での会話」を挙げ、日本人はエレベーターのなかではあまり会話をしないが、それは、「他人に自分の話を聞かれたくない」という気持ちがあるからと説明した。ゆえに日本では「電車など人が多ければ多い場所ほど、静かになる」と主張し、これは中国とは全く逆だと指摘した。

 日本人は個人のプライバシーを重視し、静かな空間の方が快適に感じる傾向にある。しかし、静かな空間は日本人にとっては落ち着く環境であっても、賑やかさを好む中国人にとっては気まずい空間に感じられるようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)