初期の肺ガンを公表した六代目三遊亭円楽が、10月16日放送の『伊集院光とらじおと』(TBSラジオ)で、伊集院光ら弟子にスパルタ教育を行わなかった理由を告白した。

 五代目円楽から厳しい指導を受けていた円楽だが、「三遊亭楽大」として弟子入りしていた伊集院らには「映画でも観に行ってこい」と自由な時間を与えていたという。

 その理由を円楽は「それは、ウチの師匠が間違ってたから」と断言。五代目円楽の言うことに従いながら「面従腹背をして、腹の中で違うこともやっていた」と明かした。

 もちろん師匠を尊敬しており、「(立川)談志も円楽も(桂)歌丸も、みんな落語が好きなの。そして、落語界のことを考えている」と先達から “落語愛” と伝統を伝える大切さを学んだことを語った。

『笑点五〇年史』には、『笑点』(日本テレビ系)で、円楽が司会の五代目円楽から激しくダメ出しされ、番組メンバーを辞めようと思ったことが記されている。

 円楽が五代目円楽から褒められたのは、死去する2年ほど前、「おまえもようやく少しは “らしく” なったねぇ」と言われたことだという。

 五代目円楽は、円楽一門会を立ち上げ、落語界に新風を吹き込んだ。円楽は、師匠のいいところを継承しながら、弟子の指導法も含め、新たなスタイルを作り上げたようだ。