2010年に全州を訪問した際の小暮さん(提供写真)=(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の地方旅行の様子をつづったブログが人気の小暮真琴さん(神奈川県川崎市在住)が19日午前、韓国にある全162市郡のうち唯一訪問していなかった北部の江原道横城郡を訪れ、「全国踏破」を果たした。午後には同郡トップの郡守を表敬訪問するほか、郡による祝賀の夕食会に出席する。

 

 

 韓流ドラマをきっかけに2006年に韓国を初訪問。その後09年から本格的に地方への一人旅を始めた小暮さんは「ブロガー ビョン」の名で各地の名所やグルメスポットを紹介するとともに、ソウルや釜山からのアクセス方法や便利でリーズナブルな宿の情報を書き込む。ブログは一日数千人が閲覧し、あまり知られていない地方の観光地などを巡るための手引書として重宝されている。

 この間、南西部の全羅北道から「国際交流諮問官」、南東部の大邱から「観光名誉広報委員」に任命され、韓日の数多くのメディアにも取り上げられた。

 この日、178回目の訪韓で横城郡に到着した小暮さんは、韓国の全162市郡を訪問したことについて「初めて韓国を訪問した時は、まさかこんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。これまで韓国で出会った方々の温かい情にどれだけ助けられてきたことか。これまでの旅を振り返りながら出会った方たちのお顔を思い浮かべると、本当に感慨深いものがあります」と話した。

 これまでの韓国旅行で最も印象深いことを尋ねると、悪天候で身の危険を感じるほど大きく揺れたフェリーに乗ってたどり着いた南東部、鬱陵島への旅行をあげ「あの旅を経験したことで、地方旅をすることに自信がついたような気がします」と振り返った。

 韓国観光公社日本チームの河尚錫(ハ・サンソク)チーム長は「全国踏破」について「本当に驚くべきことです。小暮さんの韓国旅行に対する関心と情熱に感謝するとともに、今後も韓国に対する変わらぬ愛情で旅を楽しんでいただきたい」とコメントした。

 昨年8月には、市役所での勤務を辞めて韓国旅行に注力。日本の大手旅行会社から依頼を受けて企画した韓国ツアーを実施するなど活動の幅を広げている。

 今後については、「これまで以上に日本の方たちに韓国地方旅の魅力や韓国の方たちの情の深さについて情報発信していくため、先日天候不良のため訪問できなかった(南西部の離島)黒山島をはじめとした島々や、一度しか訪問していない地を再訪問したい」と話す。来月からは日本で韓国地方旅行講座の講師も始める。「全国踏破」はあくまでも通過点だ。