集会の様子=18日、ソウル(聯合ニュース)
【ソウル聯合ニュース】韓国のIT(情報技術)サービス大手、カカオがスマートフォンのアプリを通じ、通勤時間などに目的地や方向が同じ人同士が自家用車に相乗りできるようマッチングするサービスを展開することに反発し、複数のタクシー業界団体が18日、ソウル中心部の光化門広場で大規模な集会を開いた。

 2万人を収容できる光化門北側広場は全国各地から営業を中断して集まったタクシー運転手たちで埋め尽くされ、警察は広場周辺の4車線を通行止めにして集会の場を広げた。主催側は集会に約6万人が参加したと推計している。

 参加者らは、相乗りサービスは「明白な違法営業」だとし、「政府は違法と知りながら第4次産業革命という美名の下で30万人のタクシー運転手をもてあそんでいる」などと主張。全国タクシー連合会の会長は「自家用車をタクシーのように営業できるようにし、IT大手が中間でマージンを得ることの何が第4次産業なのか」と語気を強めた。

 また、個人タクシー連合会の会長は「生活を心配せず家族と一緒に1日3食を食べられるようにしてほしいと訴えたくてこの場に集まった」と声を上げた。

 一方、全国民主タクシー労働組合連盟の会長は、相乗りアプリやカーシェアサービスがタクシーの生存権を脅かしているとしながらも、「これを食い止めるだけでなく、私たちも乗車拒否をしない親切なタクシーに生まれ変わろう」と呼び掛けた。

 国土交通部によると、全国で3〜4万台のタクシーが運行を中断した。タクシーの運行率はソウル市で80%後半、京畿道・仁川市で50〜60%などとなっている。その他の地域ではタクシー運行が正常に行われている。