Pokémon GOの再流行は一過性ではない? 横須賀イベント以降で見えた進化と新体験

写真拡大 (全5枚)

今夏、サービスインから2年が経過したスマートフォン向けゲーム「Pokémon GO」。
一時はブームが一瞬で去ったかのように言われていましたが
・登場するポケモンが追加される
・レアなポケモンをゲットできるイベントが開催される
・フレンド機能など、ゲーム内の機能が追加
といった、リリース当初にはない遊び方の広がりが生まれています。

こうした遊び方の変化は、日本だけでなく世界的に、
・一度離れたプレイヤーが戻ってくる
・新たに遊び始めるプレイヤーが出てくる
といった現象を発生させており、スマートフォン向けゲームタイトルとしては、異例ともいえる「再流行」を実現していると言えます。

今回はそのPokémon GOの再度の盛り上がりを証明した、今年の8月末から9月頭に実施された抽選参加イベント「Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKA」の模様を交えながらご紹介していきます。


○イベントとしては大成功?多くの人で賑わう横須賀に「新しいPokémon GO」の楽しみ方を見た
Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKAが実施されたのは8月29日から9月2日までのわずか5日間。
このイベントでは、通常では日本国内では出現しないアフリカ地域限定のポケモン「トロピウス」がゲットできるイベントでした。
また誰でも参加できるものではなく「事前応募による抽選制」となっていました。

筆者も一人のプレイヤーとして応募したところ、運良く当選し、参加することができました。




参加したのは会期の最終日となる9月2日。
午前中の天気は悪く、抽選で参加できるイベントとなるため会場となった横須賀は空いているだろうと予想して午後から向かったのですが、着いてみると見渡す限りPokémon GOのプレイヤーがいるという、信じられないほどの盛り上がりとなっていました。

筆者は一人での参加、いわゆる「ソロプレイヤー」で、黙々と本イベントでしかゲットできないトロピウスを始め、通常時よりも出現率が高く設定されたポケモンをゲットしながら横須賀の街のあちこちでイベントを楽しみました。

その中で「Pokémon GOが再度、盛り上がっている」と感じずにはいられない、
「今までにない光景」に何度も遭遇しました。




横須賀での指定会場では、「複数人」でPokémon GOをプレイしている人が増えたと感じたことです。

実はPokémon GO Safari Zone in YOKOSUKAは、
一回の応募で最大3名までプレイヤーIDを記載し、当選することができました。
このため友人や家族など、複数人で行動していてもおかしくはない。
ですが、それでもイベントが抽選制であることを考えれば「混みすぎ」と感じるほど、Pokémon GOをプレイする人が多かったのです。

そこには今夏から実装された「フレンド」「交換」のふたつの新機能に理由があります。




今夏にリリースされた「フレンド」「交換」、これを使うことで、抽選に当選したプレイヤーがゲットしたレアなポケモンは、抽選に外れてしまったプレイヤーに送ることが可能になりました。

ただ、この機能には制限があり、
「今まで遭遇したことがないポケモン」
「伝説のポケモン」
などの特別なポケモンと判断されるポケモンは、1日に1度しか交換することができません。

つまり、なるべく短期間で当選しなかったプレイヤーに、限定ポケモンを共有していくには、イベント当日から一緒に行動をした方がいいと考える人が多かったわけです。
これが当選者数に対して、参加者数が多いと感じた理由でもあると筆者は考えています。

また、会場では、積極的に参加者に声をかけて、
・日本では出現しない海外限定ポケモンを持ってる人と交換する人
・交換を目的に参加している人
こうした人も多く見かけました。

これまでにもPokémon GOでは
・「レイドバトル」
複数人でボスポケモンを倒すことでレアなポケモンとアイテムがゲットできる

・「グローバルチャレンジ」
世界中で同時開催、条件を満たす事で、世界のプレイヤーに特典が開放される

・「フィールドリサーチ」
クエストをクリアすることでアイテムやレアポケモンが入手できる

こうした新機能やイベントの実装で、ただランダムに出てくるポケモンを捕まえていくゲームから
・事前に日時や場所がわかる
・クリア報酬など、目的がハッキリわかる
ことにより、目的を持って遊べるゲームへと進化してきました。

Pokémon GOは、元々位置情報を活かして、プレイヤーを家や部屋の中から、屋外にsでて遊べるゲームでした。
さらにリリースから2年間かけて追加された機能によって
・日時を事前に調整して出かける
・得られる報酬を狙って出かける
・誰かと一緒に出かける
こうしたプレイヤー自身が目的にあわせて行動を選択できるようになったのです。

Pokémon GO Safari Zone in YOKOSUKAは、ユーザー本位のスマホゲームとしての集大成であり、Pokémon GOの再流行の現実をこの目で確かめることができました。


○Pokémon GOの盛り上がりはまだまだ続く
筆者自身も、筆者の周りでもPokémon GOにハマっているプレイヤーは多くいます。
今後、再び
・飽きてしまう
・やめてしまう
などの人も出てくるでしょう。
しかし、飽きてやめていく人以上に、
「まだプレイヤーは増えていく」と、筆者は考えています。




その理由が、これからの新しいPokémon ゲーム世界の広がりです。
11月に発売が予定されている「ポケットモンスター Let's GO ピカチュウ/イーブイ」は、Nintendo Switch向けの最新ポケモンシゲームです。

スマートフォン向けではありませんが、Pokémon GOとの連携が当初から予告されているのが、これまでのゲームと大きく異なる点です。
・Pokémon GOとポケモンのやりとりができる
・それぞれのゲームは連携することで、レアなポケモンやアイテムが手に入る
といった遊び方が実装される予定です。

そのため、今から新作ゲームに向けてPokémon GOでレアなポケモンを集めておこうと遊び始めるプレイヤーもいれば、新作ゲームの発売後、パパやママが子供のために仕事の行き帰りや買い物ついでにPokémon GOで珍しいポケモンをゲットする、といった遊び方の広がりが、さらにプレイヤーを増やしていくと考えています。

また現在、ポケモンシリーズ全体では800匹を超える種類のポケモンが登場しています。
Pokémon GOでは、まだシリーズ3作目までに登場する400匹弱のポケモンしか登場していません。

すでにシリーズ4作目となる「ダイヤモンド・パール」のポケモンたちの登場も開始されていますが、それらを加えても、まだ全ポケモンの半分程度です。

新たなポケモンがPokémon GOに追加される度に、新しい機能やシステムが登載され、遊び方もさらに広がります。
それが、また遊び始める人を呼び込み、増やす可能性に繋がることでしょう。

これまでも、久々に開いたPokémon GOで「新しい遊び方にハマった」という人は少なくありません。

Pokémon GOの再びの盛り上がりは、もはや一過性のものではないと思われます。
これからも
・リアルな世界との繋がり
・リアルな人との繋がり
・ほかのゲームとの繋がり
こうした幅がどんどん広がり、さらに盛り上がっていく。
これまでのゲームではない体験ができる、そうした進化を筆者は、Pokémon GOに期待しています。


迎 悟