ウルグアイ戦に向けて調整するDF吉田麻也

写真拡大

 キャプテンとしての初陣だ。12日のパナマ戦(3-0)前日に行われた記者会見で森保一監督が新キャプテンに指名した日本代表DF吉田麻也(サウサンプトン)。パナマ戦は出場機会がなかったため、16日のキリンチャレンジカップ・ウルグアイ戦(埼玉)が森保ジャパンの主将として臨む初めての試合になる。

 吉田にとっては7月2日のロシアW杯決勝トーナメント1回戦・ベルギー戦(2-3)以来、約3か月ぶりの代表戦でもある。試合終了間際の失点で悪夢の逆転負けを喫した“ロストフ・ナ・ドヌの悲劇”から106日。「ベルギーに負けてからずっとアジアカップでどうやったら勝てるかを考えている」という30歳のセンターバックが来年1月のアジアカップ(UAE)に向けて再スタートを切る。

 森保監督が「キャプテンは今回、吉田麻也にやってもらおうと思っている」と明言したことで新生・日本代表の新主将に就任することが正式に決まったが、MF長谷部誠がロシアW杯を最後に日本代表から引退することを表明して以降、次期キャプテンの最有力候補として常に吉田の名前はメディアを賑わせてきた。

 日本代表のキャプテンに任命されたことで「心境の変化は特にない」としながらも、「こうやってその話を聞かれなくなることにホッとしている」と本音も吐露。「この3か月、会う人、会う人にその話を聞かれて、正直、しんどいなと思っていた」と、胸の内を明かした。

「自分の持っている信念を形にしてチームを引っ張っていきたい」。この日、あらためてキャプテンとして所信表明した吉田は「若い選手にはピッチ内で自分のプレーを見せるのも初めて。監督やサポーターはもちろんだけど、チームメイトにも認めてもらえるようなプレーをしたい」と、一選手としての決意も口にしていた。

(取材・文 西山紘平)