日産がデザインを担当し、イタルデザインが開発や設計、製造を手がける「Nissan GT-R50 by Italdesign」は、7月12日に英国チェスターで開催される「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」において世界初公開されてました。

以来、米国のラグナセカではメディアに試乗させるなど、プロトタイプでありながら、ディテールを除き概ね市販前提といえるスタイリング、コンセプトに欧州や米国で大きな反響を集めているそう。

去る9月23日、代官山T-SITEで初公開された「Nissan GT-R50 by Italdesign」。日産自動車として初公開されたのは10月15日で、銀座にある「NISSAN CROSSING」で11月25日まで展示されています。

同コンセプトカーの展示に先立ち、プレス向けにプレゼンテーションを行ったのは、日産の専務執行役員でグローバルデザイン担当のAlfonso Albaisa (アルフォンソ アルバイサ)氏。同コンセプトカーのデザインは、ロンドンの日産デザインヨーロッパ、日産デザインアメリカを手がけ、開発、設計、製造はイタルデザインが担当。

ボディカラーは「リキッドキネティックグレイ」で、レーシングカーでもよく使われる「エナジェッティックシグマゴールド」がアクセントカラーとしてグリルやミラーなどに配されています。

カーボン製のボンネットフードに収められたエンジンは、ニスモの手作業で組み立てられた3.8L V6の「VR38DETT」エンジンで、最高出力は720ps、780Nmという最大トルクを発生する見込みだそう。ちなみに、GT-R NISMOでさえ、600ps/652Nmですから、120ps/128Nmも引き上げられることになります。

アウターパネルは、ドアパネルも含めてコンセプトカー専用に設計されていて、外観では格納式のアウタードアハンドル、細身のドアミラー、展開・格納式リヤウイング(市販仕様は固定式になる可能性があるそう)などが目を惹きます。

さらに、スカイライン時代を含めてGT-Rといえば丸目4灯、というアイデンティティが引き継ぎ同モデルにも採用されています。しかも、テールランプは周辺の輪が光る形状で、中は空洞で空気が後方に流れる仕組み。

アルミホイールは専用デザインで、タイヤはミシュランの「パイロット・スポーツ」を装着。サイズはフロントが255/35R21、リヤが285/30R21となっています。

内装もステアリングやスイッチ類など一部で現行GT-Rと共通化されているようですが、メーターパネルやトグルスイッチなどを含めたデザインは専用設計されています。黒のアルカンターラとレザーの組み合わせが目を惹く、内装はオーナーのオーダーメイドに応じるビスポーク仕様。

ドアトリムなど随所にカーボンファイバーが採用されるなど、上質な中にもスポーティムードが強調されています。1億円超という価格にふさわしい自分だけの仕様が選べるそう。なお、価格は約1億1700万円〜(90万Euroを10月15日現在で円換算した金額)。購入などの問い合わせは下記のサイトを参照してください。

なお、「NISSAN CROSSING」では、「スカイライン 2000GT-R レーシングコンセプト(1972年。第19回東京モーターショー出展車)」「日産コンセプト 2020 ビジョン グランツーリスモ(2015年・第44回東京モーターショー出展車)」も併せて展示されています。

(文/写真 塚田勝弘)

【関連リンク】

GT-R50 by Italdesign
https://gt-r50.nissan/#/jp

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