ワールドカップ組の大迫らも加わった今回のパナマ戦。しかし3対0という結果にも釜本氏の評価は……。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 キリンチャレンジカップのパナマ戦は、初陣のコスタリカ戦と同じ3対0というスコアで日本が勝利した。前回に続き、新戦力の南野、伊東がゴールを決め、古巣に凱旋した川又もゴールに絡んで地元のファンを喜ばせた。まあ、3対0という結果に関して言えば、何も言うことはないよ。
 
 ただし率直に言うと、内容に関してはコスタリカ戦ほどの驚きはなかったというのが本音だよ。ワールドカップに出場した相手とはいえ、パナマもそこまでポテンシャルの高い相手じゃなかった。前半は主導権を握られそうな時間帯もあったし、そこまで安心してみてはいられなかった。
 
 ただ、見ていて気になったのは、相手どうこうよりも、日本の選手たちのチャレンジする姿勢だね。パナマ戦は、コスタリカ戦に比べてどこかトライしようとする雰囲気が弱くなっていたと思うよ。コスタリカ戦では、両サイドから中島や堂安がどんどん仕掛けていって、それに応じるように前線の南野や小林がうまく絡んで相手を崩していったよね。ボランチの遠藤もよく後ろから押し上げて支えていた。
 
 パナマ戦のとりわけ前半は、そういうアグレッシブさという点でどこか物足りなさがあって、途中パナマがカウンターから身体能力を活かして攻め込むと、押し込まれる場面もあった。
 
 1戦目に比べたら安全なパスが目立ったし、アタッキングサードで果敢に仕掛けてもいいエリアでいったん戻したりという場面も多かったように思う。「ミスしちゃいけない」「失敗したらダメだ」という気持ちが強くなると、どうしてもサッカーが消極的になりがちになってスケールが小さくなる。後半も2点目が入るまでは、パナマのサイド攻撃が威力を発揮していただけに、結果としてもどっちに転んでもおかしくはなかった。
 
 それでも、押し込まれながらもマイボールになった時に原口がしっかりと攻撃の起点となるパスを供給して、伊東、南野とつないでゴールに迫った2点目のシーンは見事だった。多少苦しい時間帯でも点が取れる形を作れるようになったのは、この試合で見えたプラス材料かな。

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 選手たちのトライする姿勢は、次のウルグアイ戦でこそ真価が問われるところだけど、森保監督は、非常にいいチームマネジメントをしているように私に目には映ったよ。
 
 パナマ戦では、前回のコスタリカ戦で出番のなかった19歳CBの冨安を先発で代表デビューさせ、ボランチの三竿も初先発に起用した。守備の方も多少引きすぎていた面はあったにせよ、無失点に抑えられたことは評価していいんじゃないかな。森保監督はこうした若手を抜擢する一方で、原口や大迫といったワールドカップを経験した選手たちも混ぜて、うまく世代間の融合をバランスのいい形で図っていたと思う。
 
 ウルグアイ戦では、最終ラインも吉田、長友、酒井宏といったワールドカップの主力組が起用されるだろうし、中盤や前線ではコスタリカ戦で好プレーを見せていた中島、堂安、遠藤といった新戦力たちが再び出番を得ることになるだろう。現状では、この10月の2連戦もなるべく多くの選手を見たいという森保監督のプランニングと、結果がうまくマッチしていると言えるけど、やっぱり問題は試合の質だ。
 
 ウルグアイはFIFAランク5位と、実績、経験、戦力の面で日本の上を行く相手。そういうチームを相手にパナマ戦のようなナイーブな戦い方をしていたら、一気に付け込まれてしまう。パナマ戦では失点にならなかったり、中盤で奪われても問題にならなかったりしたシーンでも、よりクオリティの高い相手ならどうなるのか。
 
 1月のアジアカップはもちろん、4年先を見通すうえでも試金石となる試合になるんじゃないかな。