取材に応じる母親=2018年10月12日、埼玉県川口市、堤恭太撮影

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 埼玉県川口市立中学3年の男子生徒(14)が入学直後からいじめを受け、自殺を計3回図り、現在車いすで生活していることがわかった。

 12日、母親が朝日新聞などの取材に応じた。生徒はいじめを再三学校側に訴えていたが学校は認めず、昨年4月に3回目の自殺を図った後に認めたという。市教委は事実関係を認め、第三者委員会を設けて昨年11月から詳しく調査している。

 母親や市教委によると、生徒は2016年4月に入学。直後から、仲間外れにされたりカバンや水筒にいたずらをされたりした。生徒は同年9月、いじめの内容や「助けて」という趣旨の手紙を複数回担任に渡したが改善されず、さらにいじめを受け、自宅で自殺を図った。一命は取り留めたが不登校になり、同10月にも自殺を図ったという。

 学校側は同11月に無記名の調査をしたが、当時の教頭は母親に電話で「いじめは認められなかった」と伝えた。生徒は17年4月初旬、近くのマンション3階から飛び降り、助かったが全身を強く打って車いす生活になった。学校側はこの後にいじめがあったと認め、生徒は少しずつ通学するようになったという。

 母親は「手紙で息子がSOSを出した時に対応してくれていればこんなことにはならなかった」と批判。市教委指導課は「重大事態と思ったが学校の調査に任せていた」としている。(堤恭太)