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街全体をレストランに見立て、その時々にのぞかせる東京の魅力を料理とともに堪能する──。

【写真を見る】見た目のインパクトが大きい東京レストランバス。東京ミッドタウンの日比谷通り側から出発する

そんな東京の街を改めて見直す機会を与えてくれる「東京レストランバス」が、WILLER(ウィラー)株式会社主催で10月5日より運行を開始した。

コンセプトは“ここにしかない日本を食べよう”。新潟、北海道、沖縄などの観光地で2016年より期間限定運行を始めたレストランバスが、ことし8月にスタートした京都に続き東京で通年運行が実施される。

■ 今しかない東京の魅力を発信する観光の新たなシンボル

2階建ての東京レストランバスは、1階がキッチン、2階がゲストルーム(=乗車スペース)という構造。座席は対面式のテーブル7卓(4名テーブル×5卓、3名テーブル×1卓、2名テーブル×1卓)が用意される。バス天井部は開閉式の透明な屋根になっており、天気のいい日はオープントップで開放的に、雨天時は屋根を閉めて快適に食事を楽しみながら景色が堪能できる仕組み。

運行はランチコース(7800円〜/1名)とディナーコース(1万800円〜/1名)の1日2便。定員数は、それぞれ乗客25名、乗務員5名の計30名となる。巡るルートは昼夜で多少異なるものの、東京ミッドタウン日比谷をスタートし、国会議事堂や東京タワー、レインボーブリッジや歌舞伎座、東京駅などの観光スポットを巡る約2時間30分〜3時間の行程となっている。※2018年10月5日現在は週3・4回程度の運行を予定。詳細はHPを要確認

また、夜間は各テーブルに設置されたLED照明が点灯し、ラグジュアリーな空間へと変貌するなど、昼夜で異なる楽しみ方が用意されているのも見逃せないところ。

料理は2018年の秋冬メニューとして、旬を感じる本格フレンチを提供。通常通りに調理した場合、ランチコースで約2000kcal、ディナーコースは約3000kcalのカロリーになるそうだが、手間と工夫を凝らすことによりそれぞれ約1300kcal、約1600kcalとローカロリー化に成功した。本格フレンチをヘルシーに楽しめる点は、女性にとってうれしいポイント。

東京での通年運行に先立ち、都内で行われた会見に登壇したWILLER代表取締役の平山幸司氏は、「約2年間、地方を中心に運行をしてきた中で、いろいろと学んだことや気付きがありました。京都に続いて東京で通年運行するということで、空気感や食事を通してしっかりと日本の四季を感じていただけるのでは」と期待を寄せた。

続けて、「東京で行われるさまざまなイベントや新しいスポットと絡み合わせて、お客様のニーズや街ごとにある潜在的な魅力というものを掘り起こしていきたい。今回が完成形ではなく、今後も常に変化させていき、新たな東京観光のシンボルに育てていきたい」と今後の展望を語った。

■ レストランバスに実際に乗ってみた!

運行初日となる10月5日。時折小雨が降るあいにくの天気となったが、定刻の18時を回り、東京レストランバスは東京ミッドタウン日比谷を出発。テーブルには事前にオードブルが用意され、LEDが点灯すると、車内は一気に高級感あふれる雰囲気に包まれた。

移動中、車内ではGPS位置情報によるガイドシステムで観光スポット案内が流れる。見知ったスポットでも、音声ガイドを聞くことであらためてその魅力を再認識できるのも東京レストランバスの魅力だ。ちなみにこの音声ガイドは、専用端末を使用することで、英語や中国語、韓国語にも対応しているとのこと。

小雨が降っていたこともあり、オープントップの開放感あふれる東京観光とはいかなかったものの、2階建てバスから望む東京の街並みは格別だった。普段歩道を歩きながら眺めるものとはひと味もふた味も違う景色が飛び込んでくるはずだ。

そして、料理もタイミングよく温かい前菜、サラダ、スープ、パン、魚料理、肉料理、デザート、ドリンク(コーヒーor紅茶)の順にサーブされる。国産牛ローストなど冷製の料理がやや多い印象だが、それはおそらく転倒による事故防止も考慮してのことであろう。

また、東京レストランバスは車体にオリジナルラッピングが施されており、なかなかのインパクト。運行中も行き交う人がバスに向かって手を振ったり、写真を撮る姿が見られるなど存在感も抜群だ。

訪日外国人をはじめとする東京を訪れる観光客はもちろん、都内在住者でも女子会や記念日での利用など、さまざまな形で活躍しそうな東京レストランバス。東京五輪を再来年に控え刻一刻と変わる東京の街並みを、レストランバスから目に焼き付けておくのも一興ではないだろうか。(東京ウォーカー(全国版)・安藤康之)