Netflix『マニアック』今年の最高作!独特の世界観が光ると海外メディアが絶賛

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Netflixオリジナルシリーズ『マニアック』の監督は日系4世のキャリー・ジョージ・フクナガ。『007』第25作目の監督を務めることが発表され、今、世界中の注目を集める監督だ。日本語と英語が入り混じり、赤と青のネオン輝く視覚的にも不思議な世界観の本作は、フクナガ監督ならではの演出の細かさが光る。

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■新薬の実験で事故、心の中を共有する二人
心の闇を抱え、特に目的もなく生きているアニー(エマ・ストーン『ラ・ラ・ランド』)と、裕福な家に生まれ、何でもできる兄たちと比べられながら生きている総合失調症のオーウェン(ジョナ・ヒル『マネーボール』)。二人はそれぞれの理由から、最先端の新薬を使った臨床実験に興味を持つ。実験では3つの新薬を順番に投与し、最終的には心の痛みや悩みを解決するという。しかしコンピュータの誤作動によりアニーとオーウェンは心の中を共有し、そこで起きる出来事を一緒に体験することになる。

■最高か、意味不明か? 予測不可能な世界
米Varietyは、フクナガ監督のもとで「(ダブル主演の)エマとジョナがそれぞれのキャリアの最高潮を迎えている」と書いている。確かに、二人の演技には引き込まれるものがある。エマ演じるアニーは品行方正ではない役どころだが、そこに彼女の持つ透明感が混ざり、視聴者の共感を得るはまり役。また、驚くほど痩せたジョナも、内気でビクビクしたキャラクターを繊細に演じ、エマ演じるアニーと好対照だ。

『マニアック』を美しい作品だと評するVarietyは、視聴者を現世と少し異なる想像の世界というだけでなく、時も空間も、ジャンルも飛び越えた架空の世界へと誘うが、それらの根底にあるものはとても深く、痛いほど人間臭いものであると根底に潜む本作のテーマに目を向けて大絶賛。"新しいことを試す"という意味で全てのテストに合格しており、「今年、最高のドラマの一つ」だと締めくくっている。ここまで褒められるシリーズはあまりないだろう。

■芸術的な世界観には好みが分かれる?
しかし、アーティスティックな作品だけに、とっつきにくいと感じたレビューアーもいるようだ。Varietyだけでなく、Financial Times、New York Times、IndieWireなど、名だたる米メディアが満点に近いレビューをするなか、カナダのNowは「疲れる」とバッサリ。

同誌は『X-MEN』のTVシリーズ『レギオン』の方が上手に描いていると評す。『レギオン』は、『マニアック』と同じく総合失調症と診断された青年を主人公としており、あまりに芸術的すぎる世界観のためか、批評家からは大絶賛。しかし一般視聴者からは酷評を受けることのある作品である。Nowは、『マニアック』は見せ所を作りすぎて、ストーリーが頭に入ってこないと書きたいようだ。実際、筆者も第2話から第6話までは2回見ているが、お菓子を食べながらぼーっと字幕だけ眺めるように観ているといつの間にか置いて行かれることがあり、ある程度の集中力を要する作品と言えるだろう。

視聴者によって好き好きが分かれるかもしれないが、非常に斬新であり、アーティスティックな魅力あふれるドラマであることは間違いない。登場人物や小物、背景のレトロ感もたまらず心をくすぐるので、こちらもしっかりと注目して観て欲しい。

Netflixオリジナルシリーズ『マニアック』は独占配信中。(海外ドラマNAVI)