ランタン祭りは年2回だけど
いつでも楽しむ方法があります!

新北市の東部を走るローカル線「平渓線」。黄色いディーゼル車だ。

 台湾人はランタンが大好き。それは日本人が花火に魅かれるのに似ている。

 前回ご紹介した、平渓(ピンシー)スカイランタンフェスティバルは、元宵節(台湾の旧正月)と中秋節(9月の中秋の名月)の、年に2回だけ開催されるお祭りだ。
 
 しかし、台湾人のランタンを愛する気持ちは強い。

 どうしても毎日楽しみたい。そんな願望を満たす場所は、新北市の東部を走るローカル線「平渓線」に点在していた。

終点の「菁桐」駅。

 平渓線は、今から約100年前、「菁桐」が炭鉱の街として栄えた当時に整備された。

 駅の数は全部で11。「十分(シーフェン)」駅や、スカイランタンフェスティバルが行われる「平渓」駅など、観光地としての見どころが豊富な路線だ。

 せっかく行くなら終点の「菁桐(ジントン)」駅にも下車したい。

 ということで、今回は新北市を走るローカル線「平渓線」途中下車の旅をご案内します。

[十分駅]
線路の両側に商店が連なる
十分老街

十分駅は観光客でごったがえしている。

 「十分」駅は、毎日ランタンを上げられる街として有名。沿線で一番乗降客の多い駅だ。

 駅からすぐの「十分老街」は、驚くことに、線路を挟んで左右に露店や土産物屋の商店街が200メートルほど軒を連ねている。

 台湾では、線路の両側に商店街が形成されているのはよくある風景だというが、ここまでの規模は珍しいのだとか。

線路の両側は商店街。列車がこないときは、線路を自由に歩く人々。ここでは年がら年中、朝から晩までランタンを打ち上げている。

ランタンに願い事を書く善男善女。

 十分の駅に降り立つと、ランタン業者が声をかけてくる。彼らの指導によって、ランタンに願い事を書いて、空に打ち上げてもらう。

 ある業者に聞くと、「1回につき150元で打ち上げている」という(取材時1元=3.6円だったから、日本円で540円ほど)。

 願い事を書いている人を見ていると、中に新婚旅行の二人がいて、お互いへの誓いをしたため、空に打ち上げていた。

 なんてロマンチックなことだろう。家族や友人のために、願掛けができるのは幸せなことだ。

にぎわう十分老街。アイスキャンディの箱の上で猫は寝る。

 線路脇の店は、クレープ屋、マンゴージュース屋、焼手羽元屋、お土産屋など様々あり、ぶらぶら歩くとまるで縁日のようで楽しい。

十分で購入したお土産はヌガー。ピーナッツ味、きんもくせい味、アーモンドココナツ味などの詰め合わせで225元(=約810円)

 十分老街は、多くの台湾人ミュージシャンがMVを撮影するフォトジェニックスポットなのだ。

 ランタンを上げたり、ぶらぶら歩きがとっても楽しい。

十分老街(シーフェンラウジェー)

所在地 新北市平渓区十分街 
電話番号 886-2-24951510

[十分駅]
わざわざ足を伸ばしたい
「十分瀑布」

十分瀑布。台湾のナイアガラといわれる。

ちょうど虹がかかっていた。

 十分駅から徒歩で約30分のところに、台湾のナイアガラと呼ばれる十分瀑布がある。

 高さ約20メートル、幅約40メートルのカーテン形の滝で、なかなかの迫力だ。吊り橋を渡り、さらに5分ほど歩くと滝壺近くに降りることができる。

吊り橋を渡って、十分瀑布へ移動するのにドキドキ。

 ぶらぶら歩く途中には、小奇麗な露店が数軒あり、ソーセージ、愛玉ゼリー、ランタングッズなどを販売している。

十分瀑布の土産物屋でみつけたランタン形の灯り。280元(=約1008円)。

露店でみかけたパイナップル。台湾らしい風景。

愛玉ゼリーを売る美女。

十分滝公園 

所在地 新北市平渓区乾坑10号 
電話番号 886-2-24958605 
開園時間  10月〜5月 9:00〜17:00/6月〜9月 9:00〜18:00

[菁桐駅]
平渓線の終着駅も
ランタン大好き

黄色いディーゼル車をバックに記念撮影する人々。

駅舎は日本統治時代の1929年に建築された。

 平渓線の終着駅菁桐。約100年前、炭鉱で栄えた場所だ。日本統治時代に建てられた古い駅舎は趣がある。駅裏の小山を上ると、まだ炭鉱施設跡が確認できる。

豚煮弁当。煮玉子やしいたけ、青梗菜など入ってボリュームたっぷり。350元(=約1260円)。

 駅隣接の食堂「菁桐鉱工食堂」では、駅弁が人気だ。蓋付アルミの弁当箱に入っていて豚煮弁当の一種類のみ。容器や箸を持って帰ることができる。

 駅近くの交番ビル2Fにある「波麗士天灯館」では、「ポリス・スカイ」という電子ランタンサービスがある。

 ポストカードに願い事を書いて渡すと、数十分内に画像加工して、ランタン型の建物に投影してくれる(1回150元=約540円)。

電子ランタンサービス。筆者は「人生楽ばかり」というクレヨンしんちゃんの言葉をしたためた。

同じく「波麗士天灯館」でみつけた、くまモンランタン100元(=約360円)。

菁桐(ジントン)駅

菁桐老街

所在地 新北市平渓区菁桐里菁桐街 
電話番号 886-2-24951510

平渓線

「八斗子駅」から「瑞芳駅」を経由し「菁桐駅」までの11駅を約80分で結ぶローカル線。
台北市街からは、「自強号」などに乗って「瑞芳駅」下車が便利。
平渓線一日周遊券を「瑞芳駅」「板橋駅」「松山駅」などで発売している。
https://www.railway.gov.tw/tw/

新北市政府観光旅遊局

https://tour.ntpc.gov.tw/ja-jp/

文・撮影=CREA WEB編集室