平屋建て民家風の店構えが印象的だ

写真拡大

ラーメン官僚・田中一明がセレクトした、埼玉の注目の新店5軒。今回は深谷市の「和風らーめん 味のほうさく」を紹介する。

【写真を見る】鮮度の良い二黄卵が彩りを添える、「味玉らーめん 塩」700円

■ 五臓六腑に染み渡る素材感に満ちたスープ

2017年に店主の故郷である深谷市に移転した同店。元々は横浜市弘明寺で約17年にわたり営業し、地元では名店と呼ばれていた。現在のメニューは塩・醤油のラーメン2種類が基本で、味玉入りも提供する。

「味玉らーめん 塩」(700円)は動物と魚介がバランスよく配合されたスープに、コシのある縮れ麺と丸みのある塩味が印象的。ほんのり脂が浮き、透き通った黄金色のスープは、その旨味にほっと心が和む優しい味わいだ。味玉には、地元の養鶏場から仕入れる鮮度のよい二黄卵を使っている。

「丸鶏、豚背ガラ、魚介、野菜で、日本料理のダシを引くように、スープを作っています」と女将の若松八重子さん。このスープを味わってもらうために、塩ダレではなく、塩のみで味を調整する。ボリューム感のあるチャーシューもとろけるような柔らかさ。豚のバラ肉を昆布、カツオ節、ネギで煮込んで作っている。

店主夫妻がこだわるのは、和食料理店も使う国産の厳選素材で取るスープ。丸鶏や背ガラを煮たのち、日高昆布、シイタケ、厚削り節などを加え、仕上げに花ガツオで香りを立たせる。

「らーめん 正油」(600円)も必食メニュー。具材はいたってシンプルで、昆布や野菜の旨味を効かせた醤油ダレが深い味を描く。お吸い物を思わせる落ち着いた味わいが魅力。

「営業は週3日で、ランチのみとハードルは高いが、訪問する価値は十分にある。五臓六腑に染み渡るような素材感に満ちたスープを、タレが絶妙にアシスト。匠の技に酔いしれる」とラーメン官僚・田中一明もお墨付き。週末3日間だけの営業にも関わらず、時折横浜時代の客も訪れるという同店。ぜひ訪ねてみては。

■和風らーめん 味のほうさく 住所:深谷市岡2769 電話:048-585-8839 時間:11:30〜スープ切れまで(通常14:00ごろ) 休み:火〜金 席数:13席(カウンター8、テーブル5) タバコ:禁煙 駐車場:6台(無料)(東京ウォーカー(全国版)・ラーメンWalker編集部)