難敵パヤノを70秒で沈めた井上尚弥【写真:Getty Images】

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WBSS優勝候補の一角バーネット陣営が井上に脱帽「日曜に劇的な効果見せた」

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム級1回戦で圧勝したWBA世界同級王者・井上尚弥(大橋)。大会の決勝で対戦する可能性があるWBA世界同級スーパー王者のライアン・バーネット(英国)のトレーナーは難敵パヤノを70秒で沈めた井上の圧倒的な強さを「非常に感銘を受けた」と称賛した上で「日曜日にドラマチックな効果を見せた」とモンスターの“ある武器”に警戒を高めている。

 WBAバンタム級で正規王者の井上の上位に位置するのが、19戦全勝のスーパー王者バーネットだ。今大会でも第1シードに位置する英国のファイターを指導するトレーナーのアダム・ブース氏が、英衛星放送「スカイスポーツ」のポッドキャストに登場。3団体統一戦の舞台となる決勝で対戦するかもしれない「The Monster」の初戦を研究したという。

「イノウエのノックアウト? 見たよ、見た。非常に感銘を受けた。特にKOまでの組み立てに感心したんだ」

 バーネット、元WBA世界ヘビー級王者デビッド・ヘイのみならず、世界的人気女性アーティスト、カイリー・ミノーグのトレーナーも務めるカリスマトレーナーは圧巻の秒殺劇をこう称賛した。百戦錬磨のトレーナーの目に最も脅威に映ったのは一気に間合いを縮めたモンスターの爆発的なスピードだという。

ブース氏は「あれはまさに爆発だった」と脱帽

「相手のパンチをいなして、ワンツーを決めていた。彼のウォーミングアップを見ていたが、同じ動きを繰り返していた。最高に強烈な踏み込みから凄まじい右の強打を当てる動きだ。あれはまさに爆発的だった。ある程度、距離が離れていたはずが、あの距離まで接近してしまった。とても素早い。それが日曜日にドラマチックな効果を見せたんだ」

 距離を取り、パヤノのジャブをいなした井上は一気にギアを入れた。左ジャブを伸ばした次の瞬間には至近距離に。右ストレートで相手の顎を完璧に撃ち抜いた。KO負けを喫したことがなかったパヤノはリングに大の字に倒れ込んだ。

 井上が試合直前の繰り返していたルーティーン通りのキラーブローに、ブース氏は警戒を高める一方、距離を無効化する井上の爆発的な踏み込み、そして、スピードという武器を高く評価。衝撃のKO劇に、WBSSプロモーターのカレ・ザワーランド氏は「世界ナンバーワンのパンチャー」と絶賛していたが、強敵バーネットの名参謀は井上のスピードこそ驚異と分析していた。(THE ANSWER編集部)