パルクールで鬼ごっこをする「Chase Tag(チェイスタグ) 」って? ルールや歴史をご紹介

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街中で障害物をアクロバティックに飛び越えたり、手だけを使って建物によじ登ったりするパルクール。近年非常に話題になっていますよね。そんなパルクールの仲間で、パルクールをしながら鬼ごっこをする競技が存在するのをご存知ですか?

この競技は「Chase Tag(チェイスタグ)」と呼ばれるもので、パルクールとともに世間の認知度も上がってきています。その人気から、世界大会まで開催されているんです!今回はそんな「Chase Tag(チェイスタグ)」について、その歴史やルールなどについて詳しくご紹介していきます。

そもそもチェイスタグってどんな競技?

ではそもそもチェイスタグとはどんな競技なのでしょうか。日本でその存在が広く知られるようになったのは、今年(2018年)の元旦に放送されたテレビ番組がきっかけのようです。日本のパルクールチームが世界のチェイスタグチームと対決する様子が放映され、その人間離れした動きが話題になりました。

チェイスタグはパルクールから派生した競技で、簡単にいうと大人版鬼ごっこのようなものです。みなさんも一度は鬼ごっこで遊んだ経験があると思いますが、鬼ごっこって、何も障害物がないまっさらな平地でやるよりも障害物を利用したほうが逃げる側としては逃げやすいですよね。それと同様に、チェイスタグでは、人工的に作られた障害物を駆使して限られたスペースの中で逃げる人と、それを追いかけて捕まえる鬼役の人に分かれてプレイします。

チェイスタグを見たことのない人は「それって面白いの?」と思うかもしれませんが、実際に見てみると、ハイレベルな身のこなしに見入ってしまいますよ。

チェイスタグの歴史は?

では、チェイスタグは一体いつから始まった競技なのでしょうか。多くのスポーツは意外と誰が最初に始めたかなどの出自が明らかにされていないものが多いのですが、チェイスタグは誰が最初に作ったのかがはっきりとしています。最初にチェイスタグを考案したのは、イギリスのクリスチャン&ダミアン兄弟であるといわれています。

彼らは数年前に自宅のベンチやブロック、ゴミ箱などの身近なものを障害物として置き、限られたスペースで行う鬼ごっこをして遊んでいました。考案してからしばらくはただの遊びとして楽しんでいるだけだったのですが、彼らはある時「これを本格的なスポーツとして行ったら面白いのではないか?」と考え、競技として広めるための普及活動を行い始めたのです。

彼らは本土のイギリスから活動を始めて、ヨーロッパやアジア、日本にも足を運びました。その結果、2017年にはついにワールドチェイスタグとして世界大会をロンドンで開催するまで競技者を増やすことに成功したのです。単なる障害物を用いた鬼ごっこして遊んでいただけだったものが、クリスチャン&ダミアン兄弟の地道な普及活動の結果、しっかりとスポーツとして人々に認知され、競技として世界大会が行われるまでに成長したのです。

チェイスタグの専門用語や詳しいルール

次にご紹介するのはチェイスタグのルールについてです。これまで簡単にルールを説明してきましたが、詳しいルールや専門用語を理解すると、より楽しく観戦できます。

【チェイスタグ専門用語】

どのスポーツでもそうですが、そのスポーツ特有の用語がありますよね。用語が分からないとルールも分からなかったりするので、ルールを学ぶ前にまず、チェイスタグ用語についてご紹介していきます。

| チェイス | | 一回のプレイのこと |
| チェイサー | | 追いかける人(鬼)のこと |
| イヴェイダー | | 逃げる側の人のこと |
| タグ | | チェイサーが逃げる側の人をタッチして捕獲すること |
| クリーンゲーム | | 1ゲームの間、一人の選手もタグされなかった試合のこと |
| カレントタグタイム | | チェイサーの選手のプレイしている時間 |
| ジャッキング | | タグを避けるために体を前または後ろに反らす動作のこと |
| ジューキング | | 相手を異なる方向へ向かせるための「フェイント」のこと |
| タグバック | | チェイサーが前に自分をタグしたイヴェイダーをタグすること |

以上がチェイスタグで使われている簡単な用語です。これらの単語を理解できていれば、以下のルールを説明する際にも問題なく理解できるかと思うので、単語の意味をしっかりと理解しておきましょう。

【注意事項】

まずチェイスタグには基本的に4つの試合形式があります。以下でそのそれぞれの試合形式についての詳細を説明していくのですが、その前に大前提の注意事項として、

・ 危険なプレイは禁止であること
・ タッチは手のみ認められる(足でのタッチは認められない。)
・ コートの大きさは12m×12m
・ 追いかけられる側がコート外に出てしまうと、捕獲されたと見なされる。

以上の4つのルールが存在します。

【4つの形式とルール】

[TEAM CHASE OFF(チームチェイスオフ)]

こちらはその名の通りチーム形式で行われる形式です。2チームに分かれ、1ゲームを先取したほうが勝者となります。1ゲームの構成は試合ごとに異なり、だいたい10〜16チェイスを1セットとすることが多いです。「何チェイスを1セットとするか」、「何セットを1ゲームとするか」は試合前に決定します。

チェイスは20秒の制限時間で行われ、チェイサーは20秒以内にタグすることができたら、1ポイント。イヴェイダーは20秒間逃げ切ることができたら、1ポイント加算されていきます。チェイスが終わった時点で合計ポイントの多かったチームが勝利するというシンプルなチーム戦になっているので、見ていてもとてもわかりやすいです。

[MULTIPLAYER(マルチプレイヤー)]

こちらは多人数で行われる大乱闘形式。ゲームは必ず4名のプレイヤーで行い、40秒間×4ラウンドで構成されます。各ラウンドごとにチェイサーを回していき、4人全員のチェイサーが終了した時点で、累積タグタイムが一番少ないプレイヤーが勝者となります。

このゲームは1人で3人をタッチしなければいけないので、チェイサー側はとても難しいですが、頭を使えば、効率的にタッチできるので頭脳派プレイヤーが強い傾向にあるようです。

[SINGLES CHASE OF(シングルチェイスオフ)]

シングルという名の通り、個人戦チェイスのことを指していて、2名のプレイヤーで行われます。1ゲームは2ラウンドで構成されていて、1ラウンドは2チェイスからなります。

各チェイスで最大制限時間20秒を設けていて、チェイサーは時間内にタグできたら1ポイント獲得することができます。両方が制限時間内にタグできた場合は、ラウンド終了時に、タグタイムが短かった方に1ポイント加算されてラウンド獲得。2ラウンド終わった時点での得点が多かった方が勝利です。

[WINNER STAYS ON(ウィナーステイズオン)]

これは「勝者が残る」というそのままの意味で、2名以上の選手で行われ、あらかじめ決められたチェイス数、ラウンド数で行われます。各ラウンド20秒間、またはタグが成立するまで継続して行われ、チェイスでの勝者はチェイサーであれ、イヴェイダーであれ、次のチェイスにそのまま残ってプレイします。

ポイントはイヴェイダーで換算され、タグされた選手は0ポイント、逃げ切った選手は1ポイントを獲得します。勝敗のつけ方としては、定められたポイントを獲得、または時間内に最も多くのポイントを獲得できた人が勝利となります。

まとめ

いかがだったでしょうか。今回は「Chase Tag(チェイスタグ)」についてご紹介してきました。スポーツとして確立されてからの日は浅いですが、「鬼ごっこをスポーツにする」という今までありそうでなかった斬新なアイデアの革新的なスポーツなので、面白そう!やってみたい!という人も増えているようです。体を動かすのが好きな人は挑戦してみてはいかがでしょうか。