公式HPで積極的に政策を発信している石破氏

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公式HPで積極的に政策を発信している石破氏

読めば必ず、地元と日本をもっともっと好きになる!

10月15日発売の『週刊プレイボーイ』44号(集英社)は、「石破茂『47都道府県メッセージ』を全文掲載!!」と題し、石破茂氏(自民党)が自民党総裁選に向け8月末に自身の特設サイトにアップし、話題を呼んだ「47都道府県のみなさまへ」で発信したメッセージ(約6万字)を、すべて文字に起こし掲載する。

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8月末、石破氏は自民党総裁選に向け、日本の全都道府県それぞれに語りかけたメッセージ動画をアップした。各5分から10分前後の動画が47本。サイト名は「47都道府県のみなさまへ」。

その内容は、ありきたりな名産品や観光地の解説に終わらず、各県で斬新な取り組みをしている地元企業や市町村を、その尋常でない記憶力で次々と紹介し、各県のポテンシャを台本ナシ&ノーカットで畳みかけたものだった。

総裁選で石破氏は敗れ、同サイトは閉鎖される予定だが、この"イシバの地方語り"は戦いの勝敗に関係なく、未来へのヒントに溢れ、何より純粋に面白い。このまま消えてしまうのはもったいない!

そう考えた週プレは、石破氏の47都道府県メッセージをすべて文字に起こし、一挙掲載することにした。(各県ごとの「○○県のみなさま、こんにちは。石破茂です」といった冒頭の短い挨拶と、最後の挨拶は重複するので省略しました)

今回の特集には、石破氏と、このプロジェクトを企画した平 将明衆議院議員のインタビューも掲載。こちらには、「ひとつの県につき5時間準備」「台本はナシ」「極秘プロジェクトみたいな扱いだった」「観光視点ではない地方の可能性、付加価値を伝えたかった」など、47本の動画作成の裏話を披露している。

まずは、自分の地元から。それが面白ければ、ほかの県もぜひ。そうして読み進めていくうちに、きっと思うはず。「日本はなんて、魅力と可能性にあふれた国なんだ!」と。

サンプルとして、ひとつ目の「北海道」編を以下に紹介する。今回の特集では、これが47本並んでいる。

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注)写真は鳥取編のものです

【北海道】

 私が初めて北海道の地を踏んだのは昭和49年、今から44年前のことになります。高等学校の修学旅行でした。青函連絡船で行き、北海道一周をいたしました。そのときから、北海道の魅力、強烈に感じております。

 迷うことなく新婚旅行の地は北海道を選びました。札幌に飛行機で降りて、道東、道北を一周しました。サロマ湖、摩周湖、オンネトー、ペンケトウ。その神秘性に本当に深い感銘を受けたものであります。

 防衛庁長官、防衛大臣時代も、北海道から本当に大きなお世話をいただきました。北の守りの拠点、北海道であります。千歳基地を中心とする航空自衛隊。そして多くある駐屯地。最初にイラクに派遣をいたしましたのは、北海道の部隊でありました。その勤勉な活動、イラクの人たちの大きな支持を受けました。本当に皆さま方に今も心から感謝をいたしております。

 北海道は、とひと口でいいますが、179の市町村があります。それぞれに素晴らしい取り組みがあります。夕張の、再生に向けたコンパクトシティの取り組み。素晴らしいものであります。苫前(とままえ)の風力発電は新しいエネルギーの先駆けであります。帯広を中心とする「フードバレーとかち」構想は新しい農業の取り組みです。ミュージカルにもなった十勝バスの取り組みは地域交通の新しい姿を表しています。

 そして教育。更別(さらべつ)農業高校の新商品の開発、あるいは、全国一となった幌加内(ほろかない)(高校)のそば教育。音威子府(おといねっぷ)の美術工芸高等学校。その地域ならではの教育が北海道では行なわれています。

 観光の宝庫でもあります。ニセコはインバウンドに向けた取り組みをずっと進めてきて、これは全国のモデルであります。あるいはかつて日本一の観光地といわれた地球岬を持つ室蘭。

 そして北海道といえばラーメン。札幌の味噌、函館の塩、旭川の醬油、そして、室蘭のカレー。これは本当においしかったですね。

 北海道のこれから先を語るにあたって、JR北海道の再生は欠かせません。名寄(なよろ)で行なわれた、宗谷本線を残すシンポジウムに私も参加させていただきました。厳しい気候、非電化区間が多い。そのなかを重いディーゼルカーが疾走する。人口は相当にまばらな地域も多いです。これを国の支援だけで、北海道、JRが続けていくことはかなり困難だと思っています。

 莫大な利益を上げているほかのJRが千歳空港駅を拡充することにより、千歳空港から道内各地に、特急列車を走らせることはできないだろうか。航空と鉄道。この連携を図っていくべきではないか。多くのアイディアがあるのだと思っています。

 農業と観光を組み合わせることによって、北海道の所得はさらに伸びていくはずであります。無限の可能性が北海道の農業にはありますし、私はかつて、小麦と酪農の委員長を自民党で務めました。酪農家の負担軽減。さらには酪農の観光との組み合わせ。そういう可能性を追求していきたいと思っています。

 漁業については、密漁の禁止をさらに徹底することを考えていかなければなりません。漁港の整備を急ぎます。そして外国人も含めた人材の確保も急ぎます。道産材を使ったCLT(*1)は林業再生の起爆剤となるはずであります。

 北海道がなければ今の私はありません。旭川の作家、三浦綾子さんの文学は、私の人生に決定的な影響を与えました。晩年、渡辺淳一先生とも親交いただきましたが、『北都物語』、あるいは『阿寒に果つ』、あのような文学も素晴らしいものでありました。

 釧路はわれわれ鳥取藩士たちが開拓をしたまちでもあります。その名は今も釧路に残っています。開拓魂。負けじ魂。北海道のその力が今こそ日本に必要であります。

(*1)CLT:「Cross Laminated Timber(クロス・ラミネーティッド・ティンバー)」。ひき板を繊維方向が直交するように積層接着した木材製品。

写真/五十嵐和博