日米野球に向けて意気込む稲葉監督

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 侍ジャパン稲葉篤紀監督(46)が10日、東京都内で記者会見し、日本開催の「2018日米野球」(11月8〜15日・東京ドームほか)の日本代表メンバー28選手を発表した。指揮官が「東京五輪本番に向けて、今回は試してみたいと思った選手も招集した」と話したように初選出の巨人・岡本和真内野手(22)らフレッシュな顔触れが揃った。しかし、メンバーを見渡すと一抹の寂しさが漂う。8月の先行発表で代表入りが決まっていた巨人・菅野智之投手(29)の名前がなかったからだ。

 球団がコンディションを考慮し、侍ジャパン強化本部に出場辞退を申し入れて受理されたものだが、エースの辞退は侍ジャパンにとっても痛い。2017年の第4回WBC準決勝で菅野は大物大リーガー揃いの米国相手に敗れはしたが、6回3安打1失点と好投。海の向こうでも「日本最高の投手」と大絶賛され、今回もメジャー軍団とどう渡り合うかが注目されていた。

 侍ジャパンの事業を統括するNPBエンタープライズ関係者の一人は「菅野自身と球団側の苦渋の決断だから仕方がない」と前置きした上で「目玉選手の辞退だからダメージは少なくない。しかも理由が『コンディション考慮』。代表の大黒柱が一つの例を作って認められたわけだから、今後の侍ジャパン強化試合に関しては同じ理由で参加辞退を申し入れる選手が出てくる可能性もある。球宴と違って代表の試合は辞退しても罰則は設けられていないし」とため息をつく。

 現在はレギュラーシーズン143試合に加え、上位チームにはクライマックスシリーズもある。そんな過密日程の間を縫うように侍ジャパンの強化試合まで“乱発”されれば、たとえ名誉なことでも主力選手たちはパンクの危険にさらされるというもの。「菅野の辞退はそういう流れに一石を投じたと言えるのかもしれない」との前出関係者の指摘もうなずける。

 東京五輪まであと2年を切った。21年のWBCも含めた本番前の強化試合は実施回数の議論が高まるかもしれない。