Google Pixel 3日本上陸、FeliCa対応の衝撃──強みはAI
Googleが自社謹製スマートフォンPixelシリーズの新モデルを発表しました。画面サイズ別に「Pixel 3」「Pixel 3 XL」の2モデル展開で、予告どおり日本にも投入されます。

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Android OSのリファレンス的な性格も帯びるPixelシリーズながら、「FeliCa」を搭載。おサイフケータイやGoogle Payに対応するなど、Googleの日本市場への本気度が伺えます。なお発表の前日にはGoogle PayがQUICPayによる非接触決済にも対応しており、本機でもQRコードより快適な非接触スマホ決済を享受できます。




▲左からノッチなしのPixel 3、ノッチありのPixel 3 XL


▲素のAndroid 9 Pieを搭載

強みはAI機能


また強みはGoogleならではのAI機能でしょう。例えばPixelだけに提供される「Call Screen」は、電話の着信時、AIが相手に名前や用件を聴く機能。AIとの相手の会話はリアルタイムでテキスト表示されるため、発信者は誰か・用件は何かを目視で確認できます。それを確認して、本人が電話にでるか、AIによる定形応答で終わらせるかを選択できます。

また、お店の電話予約をAIが代行する「Duplex」についても、Pixelシリーズで先行して米国の一部で11月から利用できるようになります。

スマホはハードウェアのコモディティ化が進み、差別化はもはやソフトウェア以外では難しいわけですが、Googleの先端機能をまっさきに享受できる魅力が、Pixelシリーズにはあるわけです。(これら先進機能は米国展開が先行し、日本では遅れる場合が多い)

シングルカメラでも「超解像度ズーム」


背面カメラは他社がデュアルレンズ化を進める中、1220万画素のシングルレンズに留まります。

なお、シングルレンズだから望遠撮影が不得意かというと、そういうわけでもありません。複数の写真を合成する超解像度ズームに対応。これは天文学や画像科学の技術を活用したもので、単眼レンズでも鮮明な望遠写真を撮影できるとうたいます。

さらに暗所での撮影性能も強化。月明かりの夜の森、キャンプファイヤー、バーなどといった暗い場所でも鮮明な写真を撮影できるとアピールします。そのほか、機械学習を使って一眼レフのようなボケ感を出すポートレートモードにもしっかり対応。さらに、グループ撮影時などに、全員の顔を笑顔に補正できるAI機能「Top Shot」も組み込んでいます。



前面カメラはデュアルレンズ化。8MP 標準(f/1.8 画角75度)と広角(f/2.2 画角97度)の組み合わせで、グループセルフィに対応します。

▲背面カメラはシングルレンズだが、前面カメラは標準と広角のデュアルレンズに

ハードウェア面は?


では肝心のハードウェアはというと、一般的なフラグシップスマホという感じ。ディスプレイは発色が鮮やかな有機EL(OLED)で、画面サイズはPixel 3がノッチなしの5.5インチ(2160 x 1080)、Pixel 3 XLはノッチ付きの6.3インチ(2960 x 1440)。


▲発色やコントラストで有利な有機ELディスプレイを搭載

その他仕様は、SoCがSnapdragon 845、RAMは4GB、ストレージは 64GB/128GB。バッテリー容量はPixel 3が2915mAh、Pixel 3 XLは3430mAh。どちらもPixelとしては初めて、qi規格のワイヤレス充電に対応します。また、防水性能はPixel 2のIPX7からIPX8に強化。もちろんIP6X相当の防塵性能も備えます。イヤホンジャックは残念ながら非搭載、握って操作するアクティブエッジにも対応します。


▲イヤホンジャックは非搭載

国内版の価格は、Pixel 3の64GB版が9万5000円、128GB版は10万7000円。Pixel 3 XLの64GB版は11万9000円、128GB版は13万1000円。Googleストアのほか、NTTドコモとソフトバンクもPixel 3を取り扱います。

(発売日情報を追加しました)

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