挑戦権利証を手にする棚橋弘至(右)とベルトを肩にかけて打ち抜くポーズを決めるケニー・オメガ=東京都港区の明治記念館

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 新日本プロレスは9日、都内で会見を開き、来年1月4日の東京ドーム大会のメインイベントで王者ケニー・オメガ(34)に棚橋弘至(41)が挑戦するIWGPヘビー級選手権試合を行うと発表。オメガと棚橋は互いのプロレス観の違いを主張し合う大イデオロギー論争を繰り広げた。

 まずは、前日に、盟友の飯伏幸太、Codyとの3WAY戦を制して3度目の防衛を果たしたオメガを「お前、賞味期限切れ」などと挑発した棚橋が登壇。「ずっともやもやしたのがあって、昨日の試合に関して言えば、飯伏もCodyも仲間。握手で始まっているのに、テーブルとか使う必要あんのかなと。試合の中でいくつものWHY、なぜ?プロレスは初めて見る人が疑問に思うところがあってはいけない。ケニーは世界的に評価されているけど、戦い方に理解できない部分が多い」とオメガのスタイルを批判した。

 自身は左ヒザの古傷など満身創痍(そうい)の状態。それでも、「コンディションで言えば、ケニーとは雲泥の差があるのは分かってます。それでもオレは何とかします。東京ドームに何回も出ましたが、過去最高のコンディションでリングに上がって、必ずベルトをもう一度(腰に)巻きます」と決意した。

 一方のオメガは「お前はこの団体の暗黒期を乗り越えて支えてきた張本人かも知れない。昔からの伝統を引き継ぎ、日本のプロレスをけん引していたかも知れないが、それでは世界は変えられない。ファンがお前に送っている声援は祈りにも似た声援だ。お前がリングに立つと心配で、死なないでくれという祈りのために声を上げているんだ」と猛反論。「しかし、東京ドームのメインではお前に情けをかけることはしない。全力でお前を倒しに行く。今この団体を引っ張っているのはこのオレだ。オレだから新日本を世界規模の企業にできた。お前じゃダメだった。お前じゃ小さな池で泳いでいるちょっと大きな魚ぐらいにしかなれなかった」と訴えた。

 棚橋はさらに批判を展開。「ケニーは技術もいい、ビジュアルもいい。けど、何か違うなと感じていて、昨日気づきました。プロレスに品がない」と言い放った。これを、オメガは「その品のないプロレスを見て、うつ病やアルコール依存症から克服できたと言ってくれる人がいる。品がないのなら、そのような人は現れないのではないか。これだけグッズが売れていることにも疑問を投げかけたい」と否定。「自分のやっているプロレスこそ品があり、最高に優美なものと信じている。その方法で、完膚なきまでに彼を倒し、辱めたい」と宣言した。

 論争は続くこと1時間あまり。最後まで相容れなかった両者のイデオロギーはリングの上で雌雄を決する。