Freshly blended fruit smoothies of various colors and tastes  in glass jars. Yellow, red, green. Turquoise blue background

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スムージーって体に悪いの!?

朝の習慣に、野菜やフルーツたっぷりのスムージーを習慣にしている人も多いのでは?忙しい毎日を過ごす女子にとって、一度にたくさんの食材が摂れるスムージーは、健康維持や美容対策にはうってつけ。でも一方で、「スムージーは体に悪い」という噂も絶えません。本当のところはどうなのでしょう?

スムージーが体に悪いとされる理由に挙げられるのは、以下の三つ。

【生野菜が体を冷やす】

体を冷やすという噂は、アーユルヴェーダや東洋医学に由来しています。これらの考え方では、食べ物を「陰」、「陽」に分類。ざっくり分けると「陰」の食べ物は体を冷やし、「陽」の食べ物は体を温めると考えます。そして、熱が上がっている時は「陰」のもので冷やし、逆に冷えている時は「陽」のもので温めるという、体の状態に合った“使い分け”を指南しています。

スムージーによく使われる小松菜などの葉野菜や、バナナなどの南国の果物を野菜は、「陰性」のものがほとんど。そのため、体を冷やすものとされています。

では、リンゴなど「陽」の食べ物で作ればOKかと言うと、それも疑問。東洋医学や日本の薬膳料理の考え方では、そもそも生野菜を食すという概念がないため、あくまで「火を通している」のが前提。冷え性の人は、冬は野菜スープに切り替えて、スムージーを常飲しないのが無難、というワケです。

 

【実は消化に悪い】

スムージーは、野菜をブレンダーで繊維を細かくしているから、消化しやすく胃腸に負担をかけない、お通じがよくなる、というのがブーム当初の見解。確かに、流動食のようにドロドロになっているので、噛まなくてもすみます。でも、消化に関しては、スムージーが“飲み物”であることが、ネックになっているのです。

スムージーは「咀嚼」がいっさい不要なため、脳に指令が行かないまま、胃に流し込まれます。消化に必要な唾液を出すことがないので、消化に必要な消化酵素が分泌されません。ということは、何の準備もできていないまま、野菜やフルーツの繊維がドンッと胃にため込まれることに…。

スムージーは腹持ちがいいと言いますが、単に食物繊維が消化不良を起こしているのかも?お通じがよくなるというのも、お腹を壊しているだけの可能性も否定できません。実際、スムージーを飲んでお腹が痛くなったり、胃もたれする人も…。

「スムージーだけ」という習慣は避けたほうがよさそうです。

 

【糖類の過剰摂取になる】
スムージーを作る時に野菜しか入れない、という人は少ないはず。グリーンスムージーという名前にもかかわらず、中身はフルーツたっぷりということもあります。フルーツの甘味は果糖。果糖は砂糖などと違って、血糖値を上げにくいとされていますが、これにはご注意を!

中には、パイナップルやスイカなど、高GI値のものも少なくありません。しかも、果糖は体内で中性脂肪に変化する特性もあるため、ニンジンなどの糖質の多い野菜とフルーツのスムージーを続けると、ヘルシーなつもりが太ってしまうことに!

野菜や果物に豊富な食物繊維は、血糖値の上昇を抑えたり、糖を排出すると言われますが、それも限度があります。特にダイエット中の人は、選ぶ材料は入念にチェックを。

 

スムージーは、食材に含まれる豊富なビタミンや食物繊維をそのまま体内に摂り入れることができるのが、最大のメリット。健康維持や美容対策の最強のパートナーになってくれます。だからこそ、そのデメリットも知って、取り入れ方を工夫することも大切。最大限に効果を得るために、スムージーを上手に使いこなしましょう。

 

ライター:佐倉ひかる
出展:『ヨガと食事』