ホームページ作成サービス「Yahoo!ジオシティーズ」が、2019年3月末でサービスを終了すると発表した。

 それに伴い、人気アニメ『ヘタリア』の本家サイトである「キタユメ。」や、独特な文章で人気となった「ブロントさん名言集」など、ジオシテーズで作られた人気サイトが消滅の危機に直面したことで、多くのファンを騒然とさせているようだ。

■20年近くの歴史に幕を閉じる「Yahoo!ジオシティーズ」 今月1日、突如「Yahoo!ジオシティーズ」終了の知らせが舞い込んだ。

 ジオシティーズとはネット上に“仮想の都市”を作る取り組みとして1994年アメリカで誕生した、インターネット初期の代表サービスである。1997年に日本法人ジオシティーズが設立され、2000年から「Yahoo!ジオシティーズ」として運営。アメリカでは2009年にサービスが終了したが、現在までに400万人以上が利用している日本の大手ホームページ無料作成サービスだった。

 前述したようにジオシティーはインターネット初期に台頭し、個人ホームページが増えだした頃の代表的なサービスである。そのためフェイスブックやTwitterなどのソーシャルメディアが主流となった現代にあっても、長く愛され続けている人気サイトが多く存在しているのだ。

 その代表とも言えるのが、『ヘタリア』を公開していた「キタユメ。」や、「ブロントさん名言集」などだ。「キタユメ。」は日丸屋秀和が2003年から運営している創作webサイトで、国家を擬人化した『ヘタリア』が爆発的な人気となった。また「ブロントさん名言集」は2002年頃に2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)で、その独特な発言やキャラで人気となったユーザーの名言もとい“迷言”を集めたサイトである。

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 ジオシティーズ終了の報告を受け、多くのファンがこれら人気サイトの消滅の可能性に戦々恐々としていた。しかし、「キタユメ。」は発表の翌日、管理人の日丸屋氏がサイトの“引越し”を予告。現在のところ「新竹林」に少しづつだが作品を移動している作業中。一方の「ブロントさん名言集」は、ブロンドさんと同じくFF11プレイヤーだったユーザーによって“保全”されることとなりそうだ。

 一部の人には「若い頃の黒歴史」とも称された個人サイト。キリ番や隠し頁などが既に“死語”となって久しいが、多くの人々を楽しませてくれた事実と役割は、これからも語り継がれるだろう。