会社人生はマラソンと違って同じペースで走っていれば良いわけではなく、上司の厳しさによって加減することも大事とも言われます。学歴やコネが無くても年収1,000万円になれるスキルをセミナー等で多くの人に伝えている佐藤しょ〜おんさんは、自身の無料メルマガ『サラリーマンで年収1000万円を目指せ。』で、会社人生での「ペースの見極め方」を紹介しています。

上司や会社の考える「当たり前」はどのレベル?

ものすごく端的に言いますと、出世って会社や上司が考える「当たり前」の次元を超えた現実をあなたが成し遂げたときに現実化するんですよ。平たく言えば、

えええ? それが出来ちゃうワケ?ウソ? もう完成したの?ウワ、このクオリティーで作ったのかもう数字を達成しちゃったの?

みたいな感じで、これはつまり、彼らには彼らなりの当たり前基準があったわけですよ。これくらいの期間でとか、これくらいの数字にとか、この程度のクオリティーでとかね。それをドカンと超えると、常識を越えた出世が出来るわけ。この当たり前とドンピシャくらいだと、そこそこ可愛がられるわけ。そしてこの当たり前レベルを下回ると、「あいつは使えないヤツだ」という評判になるわけ。ホントにこれだけですから。

この基準線が、会社によっても、上司によっても違うというところが厄介なんですけどね。

だから私みたいな並みレベルの能力しか持っていない人間は、上司が代わる度に、

 ● この人の当たり前レベルはどのレベルかな?

って考えるわけですよ。それこそ当たり前ですよね。だって自分を評価してくれる人の基準値がどこにあるのか分からないのは、暗闇で鉄砲を撃つようなもので怖いじゃないですか。何をどのレベルでやったら評価されるのか、はたまた怒りの鉄拳が下るのかが分からず仕事をするのってねぇ。

派遣社員だった若い頃って、そんなことを考えずにガムシャラに働いていたんですよ。なんたって体力がありますからね。だからほとんどの職場で会社の考える「当たり前」を超えたわけです。でも戦略的に振る舞うのなら、この基準値を理解した上で、そのバーをギリギリでスッと超えるくらいが、一番効率が良いはずなんですよね。この考えは30歳中盤以降では必要だと思いますよ。なんたって日々体力が落ちていくわけですから。

そうやって上司の基準値を考えた結果、もしその基準値が自分を遥かに上回る場合には、次に見るべきなのは同僚なのですよ。同じくその上司の部下として働いている、同じ役職の社員を観察して、この人たちの「当たり前」レベルがどこにあるのか? を推測するんです。これは休憩室や、飲み会での会話で簡単に分かりますから。

そして少なくとも、この人たちの持っている「当たり前」レベルよりも自分のそれを上にセットする必要があるんです。特に外資ではこれは大事です。外資では、仕事が出来ない(と上司が判断した)順番に肩たたきをされますからね。そしてその判断は、普段彼らが醸し出しているその人の「当たり前」レベルの低さの順番になることが多いんです。

例えば、9時始業の会社で、8時に来て仕事をするのが当たり前だと考えている人と、8時45分に来れば良いやと考えている人とでは、後者の人の方が仕事が出来ない事が多いんです。上司ってそういうのを何気なく良く見ていますから。

特に新任の上司の場合、最初にリストラをするのは、上司としての自分の持っている「当たり前」レベルから一番遠いところに、自分の「当たり前」レベルをセットしている人なんですよ。だからここはグッとレベルを上げて、部下の中で一番高い基準をセットしておく必要があるんです。これが外資に於ける自己防衛術です。

結局のところ人事考課って、最後は相対評価ですから、あなたが上司の基準を超えていなくても、あなた以上に低いところで蠢いている人がいれば、そちらが先に整理されるわけです。そうやって時間稼ぎをしつつ、自分の基準値を高める努力をすれば良いと思うんですよね。

という簡単なことさえ、多くの人は考えもしないので、このワザはかなり効くと思うんですよね。

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