by Barry Schwartz

検索エンジンは、ウェブブラウザの「検索」に使われることで大きな利益を上げています。このため「いかにしてブラウザの初期設定時の検索エンジンに設定してもらうか」というのがとても重要になってきます。たとえば、iPhoneとiPadに搭載されているSafariではデフォルトの検索エンジンがGoogleになっていますが、このためにGoogleがAppleに支払うライセンス料が、実に90億ドル(約1兆円)以上になっているという話が出ています。

Google could pay Apple $9 billion this year to be the default search engine on iPhones - Business Insider

https://www.businessinsider.com/aapl-share-price-google-pays-apple-9-billion-annually-tac-goldman-2018-9

Google reportedly pays Apple $9 billion/year to remain the iPhone’s default search engine - BGR

https://bgr.com/2018/09/28/google-search-iphone-default-9-billion-year/

この「90億ドル(約1兆円)以上」という数字は、ゴールドマン・サックスのアナリストであるロブ・ホール氏がBusiness Insiderに対して明かしたもの。さらに2019年になるとライセンス料は120億ドル(約1兆3700億円)になるだろうとホール氏は述べています。

本件に関係するGoogle、Appleはともに条件については明かしていないため、この数字の真偽は不明です。

ただ、参考になる数字として、2014年にGoogleがAppleへ支払ったライセンス料が10億ドル(約1140億円)であったことは、裁判所の文書により確認可能だとのこと。

調査会社バーンスタインでアナリストを務めるAM Sacconaghi Jr.氏は、2014年の数字と、ライセンス条件の収益分配率が「34%」であるという予想から、2017年時点のライセンス料を30億ドル(約3300億円)であると推定しています。

Google paying Apple $3 billion to remain default search - Bernstein

https://www.cnbc.com/2017/08/14/google-paying-apple-3-billion-to-remain-default-search--bernstein.html



この巨額のライセンス料はAppleの収益の少なからぬ部分を占めています。一方で、GoogleもSafariのデフォルト検索エンジンとして使われることで得られる収益が大きいので、今のところ関係は「Win-Win」のようです。