苔庭や苔アートの他にも、秋の京都は特別拝観など、この季節しか見ることのできない表情が溢れています。今回は特別拝観と合わせて、秋の味覚が味わえる京料理のオススメランチをご紹介します。

<京都旅関連記事>
・苔ガール必見の“苔アート”がズラリ!初秋の京都で苔巡りはコチラ

京都市内が一望できる山門の特別公開や、紅葉のライトアップも楽しめる!

京都市左京区にある浄土宗大本山・金戒光明寺。

京都の金戒光明寺は「くろ谷さん」の愛称で親しまれ、紅葉の名所としても名高い寺院で、会津藩の本陣や、新選組発祥の地としても知られています。また現在は、螺髪がかぶさるように大きく、アフロヘアにも見えてしまっている「五劫思惟阿弥陀仏(ごこうしゆいあみだぶつ)」が有名になり、お土産などでも五劫思惟阿弥陀仏がデザインされたものが人気になっています。

「五劫思惟阿弥陀仏」。大きな髪型は長い間修行をされた結果だそう。

全国でも16体ほどしかない珍しい仏さまなんですよ。

「五劫思惟阿弥陀仏」がデザインされた金平糖は1個350円(3個セット1,000円)。

今回特別に公開されるのは「紫雲の庭」と回遊式庭園。会津ゆかりの寺宝などが特別展示されます。紫雲の庭は白川砂とスギゴケが敷き詰められており、法然上人の生涯と浄土宗の広がりを枯山水で表現されたものだそうです。

金戒光明寺の庭園も苔を楽しむことができます。

法然上人がお祀りされている「御影堂」。

新選組が誕生したと言われるお部屋。

大方丈の久保田金僊筆の「虎の間襖絵」にはある仕掛けがあるのですが、ここで教えることはできません!ぜひ確認してみてください。

さらに、山門の楼上内部が特別公開されます。楼上からは京都市内の景色が一望でき、天気が良い日は大阪のあべのハルカスまで見渡すことができるそう。

平安神宮や京都タワー、知恩院などもここから見ることができます。

特別拝観に合わせて、夜間拝観も行なわれる予定で、ライトアップされた「紫雲の庭」やお琴の生演奏を聞きながらお楽しみいただけます。特別拝観は11月9日から。紅葉が見せる秋の京都をぜひ味わってください。

◆秋の特別公開
期間:2018年11月9日(金)〜12月2日(日)
時間:9:00〜16:30(受付終了16:00)
料金:御影堂・大方丈・庭園600円、山門800円、セット券1,200円
住所:京都市左京区黒谷町121
交通;市バス「岡崎道」下車徒歩約10分、「東天王町」下車徒歩約15分

◆夜間拝観
期間:2018年11月9日(金)〜12月2日(日)
時間:18:00〜21:00(受付終了20:30)
料金:800円 ※山門の拝観はできません

紅葉を見ながら、近代京都の名建築でほっこりタイム

庭園から見る別邸は昔の風景が残っており、趣を感じます。

下鴨神社の南に位置する豪商・旧三井家の別邸。建設されたのは大正14年で、2011年に国の重要文化財に指定されました。一般公開されるようになったのは、2016年の秋からのことでまだ2年ほどしか経っていません。

別邸は、明治期の「主屋」と大正期に増築された「玄関棟」、「茶室」の3棟からなり、見事な庭園も主屋から臨むことができます。特別公開では、通常公開されている主屋一階、庭園に加えて通常は非公開になっている主屋の二階も特別に公開されます。

1階のお部屋ではお抹茶(500円・菓子付き)が用意されています。

さらに、二階部分は特別公開期間外は貸室として利用することができ、今回は2階のお座敷でランチをいただきました。貸室料金はお座敷なら終日8,600円、茶の間であれば終日1,900円(ともに仕出し代は別途)とお手頃な料金で借りることができます。また午前、午後のみの時間借りもできるそう。庭園を眺めながらのお料理は別格。京都に訪れた時はぜひ利用してみてください。

今回いただいたのは、京の老舗精進鉄鉢料理店「泉仙」の特別メニューの亀甲弁当。

2階からも庭園が望めます。

◆秋の特別公開
2018年11月15日(木)〜12月4日(火)
時間:9:00〜17:00(受付終了16:30)
料金:おとな600円
住所:京都市左京区下鴨宮河町58-2
交通;市バス「葵橋西詰」・京阪本線「出町柳」駅下車、徒歩約5分

南禅寺畔に佇む別邸「菊水」で和と洋が合わさるランチを

宿泊施設も兼ね備えた「菊水」。

ランチとしてもうひとつご紹介したいのが、南禅寺参道にある「菊水」。こちらは2018年6月11日にリニューアルオープンしたばかりのお店で、ランチやディナーなどの食事のほか、宿泊施設としても利用することができます。

名作庭家「七代目小川治兵衛」が手掛けた約400坪の回遊式庭園を見ながらお食事が楽しめます。

今回いただいたのは、ランチの湯豆腐コース(5,000円)。湯豆腐で有名な南禅寺だけあって湯豆腐はこだわりのタレが2種類用意されていました。一つは醤油だれに削りたてのかつお節に九条ネギと紅おろしを添えていただくもの、そしてもう一つは吉野あんに擂り生姜を一緒にいただくもの。醤油だれはかつお節と相性◎でさっぱりいただけ、吉野あんは少し甘めのあんの中から豆腐の味がしっかりと感じられました。

季節を感じるお料理がいただけます。

南禅寺名物「ゆどうふ」はしっかりと大豆の味が感じられます。

菊水は「宿泊空間」も兼ね備えており、お部屋は5室のみと非日常を味わいたい方にオススメです。さらに食事のほか、お茶のみの利用も可能。京都の和と洋が融合した空間で新しい京都を体感してみてください。

時間: 11:00〜22:00(L.O.20:00)ランチ11:00〜15:00
住所:京都府京都市左京区南禅寺福地町31
交通;地下鉄東西線「蹴上」駅下車、徒歩約7分
http://kyoto-kikusui.com/

☆☆☆

いかがでしたか?秋の京都には紅葉以外にも見どころや楽しみ方がたくさんあります。お出かけしやすい季節である秋に、ぜひ一度足を運んでみてくださいね。

上記でご紹介した金戒光明寺と旧三井家の別邸の特別拝観の詳細は、京都市観光協会「秋の特別公開2018」にてご確認ください。
https://www.kyokanko.or.jp/momiji2018/