高雄臨港線の最終列車をカメラに収めようとして集まる鉄道ファン=倪京台さん提供

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(高雄 29日 中央社)台湾鉄路管理局(台鉄)高雄駅が地下化され、10月に開業するのを前に、日本統治時代から運行され続けてきた高雄臨港線が28日を以って廃止された。周辺の鉄道路線の地下化に伴い、今後、列車が市内を走る光景は見られなくなる。同日は、午後5時近くに通過する最終列車をカメラに収めようと、大勢の鉄道ファンが踏み切り近くに詰め掛けた。

同線は貨物線として1908(明治41)年に開業した。本来、高雄港と高雄を結んでいたが、時代と環境の変化に伴って需要が減少。高雄市がライトレール化計画を立ち上げたことを受け、2008年に高雄港−前鎮車場(操車場)区間が廃止された。それ以降、残された前鎮車場−高雄の約5.4キロ区間で職員輸送列車や保守用車両のみが運行されていた。

95歳の祖父と共に訪れた鉄道ファンは、よく家族と一緒に沿線を通る列車を見たといい、「1980年代、さまざまな貨物列車がゆっくりと通り過ぎる光景は思い出深かった」と名残を惜しんだ。

(程啓峰/編集:塚越西穂)