吉澤ひとみ被告(2014年撮影)

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2018年9月27日に警視庁原宿署から保釈された元モーニング娘。の吉澤ひとみ被告(33)。飲酒運転でひき逃げという悪質さからか、所属事務所は28日夜、本人の芸能界引退を発表した。

芸能人が事件を起こし、その後、復帰するという例はそれなりの前例があるが、それらの多くは不起訴処分など、裁判には至らなかったものが多い。一方で、今回の吉澤被告については事件の重大性が影響したためか起訴されており、罪状の重さからして有罪判決が見込まれている。そのため、吉澤被告側としては「引退」の選択しかなかったようだ。

有罪判決を受けてしまうと、その後は非常に厳しい

今回の吉澤被告に関連して、視聴者の間で類似性が指摘されるのが、1995年にパトカーとのカーチェイスを起こしたタレントの坂上忍さんの例だ。「飲酒運転で逃げた」いう点が共通点であり、この点が注目されているとみられるが、その一方で坂上さんは電柱には衝突したものの人身事故は起こしていない。そのためか、5か月の謹慎を経て、芸能界に復帰した。

一方で、「女性アイドル」の犯罪として類似性を指摘されているのが、女優の酒井法子さんの例だ。酒井さんは2009年に覚せい剤事件を起こした際、すぐには出頭せず、5日間にわたって行方をくらませたため、世間に衝撃を与えた。その後、酒井さんは起訴され、同年10月に懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を受け、刑が確定。翌2010年12月にニュース番組のVTRで、事件について振り返るインタビューを受ける形でテレビに復帰したものの、露出の機会は大きく減ったままだ。

一方、実刑判決を受けた例としては同じく2009年に発生した元俳優の押尾学さんの違法薬物事件だ。押尾さんはMDMAの使用などで一審で懲役2年6月の実刑判決を受け、二審および最高裁でも判決が覆らなかったため、2012年3月に収監された。なお、出所後の2015年8月21日発売の「フライデー」に掲載されたインタビューでは、芸能界に戻る意思は無いと直撃した記者に答えている。

こうした過去の例からみると、芸能界復帰の道は事実上、閉ざされたとされ、引退発表になったとみられる。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)