小池百合子都知事

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 遅れに遅れた末に、10月11日、豊洲市場は開場することになった。「小池旋風」を巻き起こそうと、小池百合子都知事(66)が危険性を触れ回ったものの、結局は安全宣言を出すことに。しかし、これには、「築地女将さん会」が「座り込んででも築地を動かない」とブチ切れているのだ。

 いまもって豊洲移転に抵抗している団体は二つ。

 築地の仲卸業者535軒のうち、135軒の業者が加盟する「築地市場営業権組合」と、その加盟業者の妻30名で組織した「築地女将さん会」だ。

「仲卸業者全員が入っている東京魚市場卸協同組合の理事のほとんどが移転に賛成したため、都は、仲卸業者の理解が得られたと判断しました。でも、反対派は少なからず残っている。その急先鋒と言えるのが、女将さん会です」

小池百合子都知事

 と、ルポライターの永尾俊彦氏が解説する。

「そもそも、小池さんは都知事選に出馬するまで、移転反対を口にしたことはありませんでした。ところが、対抗馬の宇都宮健児さんが反対の立場を取ったから、それを真似したに過ぎません。でも、仲卸業者の妻らは熱烈に応援した。築地というのは、もはや世界的なブランド。それを捨ててまで、豊洲への移転に前向きにはなっていなかったからです」

 しかも、2017年初め、豊洲市場の地下水をモニタリング調査したところ、ベンゼンの数値が環境基準の79倍という結果が出た。

「それに合わせ、『築地女将さん会』が結成され、小池さんの移転反対を後押しするようになりました。ところが、いまになって、小池さん自身が散々、危険だというイメージを植え付けた豊洲に移って商売しろとなったわけです。これでは、女将さん会にしてみたら、期待だけさせておいて、最後にハシゴを外されたようなものですよ」(同)

その場その場のでまかせ

 ここで、「築地女将さん会」の山口タイ会長に小池都知事に対する憤りを聞いてみよう。

「都知事選では、小池さんが“築地を守ります”と表明したことを信じ、一票を投じました。そして、知事就任後、移転延期を決めたときは本当に嬉しかった。ところが、昨年の6月17日になって、小池さんから、築地市場の皆さんに謝罪するとの告知がありました。この時点で、すでに豊洲移転に傾き、豊洲が無害化できていないことについて、頭を下げた。謝罪のあと、“説明のため、築地には何度も何度も伺います”と言っていたのに、それっきりです」

 その後間もなく、小池都知事は「築地は守る、豊洲は生かす」と、二つの市場の両立を表明した。しかも、5年後には、築地を再開発するということだった。

「いまでは再開発の話もまったくしなくなりました。結局、小池さんはその場その場のでまかせを口にしているだけ。今年7月31日に安全宣言を出したときにはガッカリというよりも呆れた。豊洲へ移転する日、私は座り込んででも築地を動きません。そういう方は他にいっぱいいる。小池さんだって、私たちがいるのに、さすがに電気や水道を止めることはできないはずです。嘘つきで、裏切り者の小池さんの言いなりになるわけにはいきませんから」(同)

 築地移転問題を、自分の選挙に利用した小池都知事の罪は重い。

「週刊新潮」2018年9月27日号 掲載