始業時刻までに欠勤の連絡をしないと「無断欠勤」となり、懲戒処分をくだされるのが多くの会社のルールだと思います。しかし、その定義のままでは、良い人材を失うことになるかもしれません。今回の無料メルマガ『採用から退社まで! 正しい労務管理で、運命の出会いを引き寄せろ』では著者で社労士の飯田弘和さんが、「無断欠勤の定義」を紹介しています。

御社では、無断欠勤の定義を定めていますか?

多くの会社では、無断欠勤を禁止していると思います。違反者には、懲戒処分を科す会社も多いでしょう。ところで、「無断欠勤」の定義を定めているでしょうか?

多くの会社で、始業時刻までに欠勤の連絡がない場合を無断欠勤としているようです。ただ、きちんと定めがなければ、事後に欠勤の連絡をしてきて、無断欠勤ではないと主張されるかもしれません。

また、欠勤理由を告げず、ただ「休む」と告げただけであっても無断欠勤とはならないのでしょうか? そうであれば、とにかく連絡さえ入れておけば、無断欠勤にはならないことになります。「今日はかったるいから休む」とか「昨日呑み過ぎたので休む」ということであっても、連絡さえ入れておけば問題なしということでしょうか?

でも、それでは、真面目に働いている他の従業員に示しがつきません。会社のルールは、真面目な従業員がバカを見るものであってはなりません。会社に貢献してくれている従業員がバカを見る制度であってはなりません。真面目な従業員・会社に貢献してくれている従業員にしっかりと報いるルール作りをしなければなりません。そうであれば、無断欠勤の定義を明らかにして、無断欠勤者には断固とした措置をとる制度を作るべきです。

さらに、欠勤については書面で申請するようにし、欠勤を認めるかどうかは会社に決定権があることを明らかにしておくべきでしょう。

そもそも、欠勤は労働契約の不履行であり、本来、許されるべきものではありません。ただ、社会一般では、急な病気等であれば、会社は契約不履行に目をつぶるということです。従業員の中には、勘違いしている者も多いようです。連絡さえ入れれば、どのような理由であっても欠勤が許されると思っている人がいます。

あるいは、連絡さえすれば必ず休めるものだと思っている人がいます。そうではないことを、しっかり従業員に伝えなければなりません。

有給休暇を使うのであれば、確かに「休む理由」は必要ありません。しかし、欠勤となれば、あくまでそれを許可するかどうかは、会社に決定権があります。もちろん、遅刻や早退についても同様です。

御社にとって必要な真面目な従業員には定着してもらい、不真面目な従業員には心を入れ替えて働いてもらえるような制度作りをすべきです。それでも心を入れ替えてもらえない不真面目な従業員に対しては、彼らにとって居心地の悪い会社にすべきです。ですから、無断欠勤や許可のない欠勤・遅刻・早退については、懲戒処分と紐づけた定めを整備しておいてください。

会社にとって人材は宝です。不真面目な従業員が原因で、その大切な宝を失うことのないよう、しっかりルール作りをしていきましょう。

以上を踏まえて、改めてお聞きします。

「御社では、無断欠勤の定義を定めていますか?」

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