ゆうパックの新サービスが始まる

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 日本郵便(東京都千代田区)は9月25日、スマホアプリを使った決済サービス「ゆうパックスマホ割」の提供を開始しました。アプリ上で登録したクレジットカードで決済することで、宅配便「ゆうパック」が180円引きで利用できます。インターネット通販による物量増加で、ヤマト運輸(東京都中央区)をはじめとした宅配各社が値上げに踏み切る中、割安感をアピールすることで顧客の拡大を図ります。

最小サイズは2割安に

ゆうパックスマホ割」は、170サイズ(3辺合計170センチメートル以内)までの大きさで、25キログラム以内の荷物が対象。ゆうパックの基本運賃から180円値引きするほか、荷物の受け取り場所を郵便局に指定することで、さらに100円値引きします。また、1年間に10個以上利用すると、割引後の運賃からさらに10%安くなります。

 例えば、東京都内間での荷物の発送・配達の場合、最小の「60サイズ」の基本料金は800円ですが、値引き後の料金は620円と2割以上安くなります。

 アプリ上で荷物の宛先や品名などを入力後、登録したクレジットカードで決済します。その後、郵便局に荷物を持ち込み、アプリ上に表示したQRコードを専用端末「ゆうプリタッチ」で読み込むと、宛名ラベルが印字されます。ラベルを貼り付けた荷物を窓口で引き渡し、発送手続きが完了。「ゆうプリタッチ」がない郵便局の場合、窓口でQRコードを提示し、ラベルを印刷します。

 受取人の住所が分からない場合でも、受取人が指定する郵便局やコンビニ、受取等ロッカー「はこぽす」に荷物を発送することも可能です。

 2017年10月以降、ライバルのヤマト運輸や佐川急便(京都市南区)が相次いで値上げを実施し、日本郵便も今年3月、人件費の上昇などを理由に「ゆうパック」の基本運賃を平均で12%値上げしました。アプリの提供開始で攻勢をかけられるのか、注目されます。