Netflix『マニアック』脚本家が明かす、エピソードごとの長さが随分違うわけ

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今やTVドラマの主流になっている動画配信サービス。その最大手であるNetflixがオリジナルシリーズの製作を始めてから、より"柔軟な"作品づくりが実現してきた。そして、TV局での放送と違いCMを入れる必要がなく、番組表に沿った時間通りの放送をする必要がなくなったことで、各エピソードの長さを揃える必要性もなくなった。

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このフレキシブルな環境を活かしたドラマ製作を行っているのが、21日(金)に全世界同時配信の新作シリーズ『マニアック』。2014年にノルウェーで放送された人気ドラマの米国リメイク版で、精神病棟に収容されている患者の妄想の世界を描くダークコメディだ。英Digital Spyによれば、全10話構成の本作は、最長エピソードが44分、最短エピソードが23分と、最大21分の差があるのだ。

脚本を担当したパトリック・サマーヴィル(『ブリッジ 〜国境に潜む闇』)はこの理由について、「私たちは短いエピソードの、"はい、次の話。はい、新しい世界"というような感覚の速さを気に入っている。多くのエピソードは、それぞれ必要な長さになった。例えば、第5話ではエマ(・ストーン)とジャスティン(・セロー)のシーンだけで10分を要した。そのため、このエピソードは少し長めになっている」と説明。

監督のキャリー・ジョージ・フクナガ(『TRUE DETECTIVE』)が、"決められたスケジューリング"により、「意味もなく(エピソードを)長くしたり、誤った理由で短くしたりすることになってしまう」と加えている。

実は、同じNetflixのオリジナルドラマである『Marvelルーク・ケイジ』は、シーズン2がシーズン1同様、全13話構成(各話約1時間)となることが発表された際に、そこまで話を広げることができるのかと、ちょっとした議論を呼んでいた。必要な話を必要な分だけ、この考え方はドラマの質を高めるための一つの策なのかもしれない。

『マニアック』は9月21日(金)より全世界同時配信中。(海外ドラマNAVI)