熱海の新名物として注目されている「熱海温泉 毒饅頭」。2018年8月に発売してから数千個売り上げ、一時は生産が追い付かなかったほどの人気ぶりだった。

Jタウンネットでは、先日、再販したばかりの様子を取材した(「熱海の「毒まんじゅう」売れすぎて休業→再販! 三連休の売れ行きは...」)が、お店のご厚意で現物をいただくことができた。

とにかく、こだわりだらけ!


「熱海温泉 毒饅頭」(Jタウンネット撮影、以下同じ)

さっそく開けてみようと思うが、まずこの立派な桐箱がスゴイ。なんといってもフタに印字された書道家の武田双雲氏の書のインパクトが大きくて、圧倒的な高級感が漂う。桐箱は、三重県で一つひとつ手作りされたものだそうで、食べた後もとっておきたいと思う化粧箱だ。



中には「饅頭の拘(こだわ)り」が綴られた紙が入っていた。それによると、生地には、生産量が少なく高価な鹿児島産、宮崎県産の本葛と兵庫県産の無農薬栽培ドクダミを使用。あんは、北海道産の小豆を選んだとある。



どうやら、日本中のこだわりの一品を熱海で融合させたのが「熱海温泉 毒饅頭」のようだ。おみくじも入っていたのだが、これもこだわりの一つ。「熱海を訪れる全ての人に、もうひとつ思い出を提供したい」との思いから、みんな「大吉」なのだ。大吉以外はないのだが、見ればなんだかうれしい気持ちになってくる。

肝心の味は...一口目よりも二口目がいい



いよいよ実食。毒といってもドクダミだとは分かっていても、ついクンクン......香りをチェックしてしまう。ほのかにお茶のような草っぽい香りがした。

一口目は、やさしい甘さが広がった。最初は普通のおまんじゅうと変らないかと思ったが、後味にかすかにドクダミを感じる。そして、二口目はよりドクダミの香りがしておいしい。ちなみに、ドクダミはパウダー化したものを生地に練り込んであるそうだ。



記者はもともと、薬草っぽい香りは好きなほうなので、ドクダミの香りがもっとあってもいいくらい。試しに編集部のほかの人にも食べてもらったが、おいしいと好評だった。なんとなく体にいい感じがするという人もいた。

この「熱海温泉 毒饅頭」は4個入りで1500円(税込み)。手軽な温泉まんじゅう気分で買おうとすると、かなり高いと思ってしまったが、あらゆることにこだわりまくった結果で、これでも原価率7割を超す商品になったそうだ。儲けよりも熱海での思い出の品として、また熱海に来てほしいという思いが詰まっているという。

販売は、熱海の店舗のみで、しかも週2日営業。これまで「熱海の町を散策してほしい」という思いから店舗の場所ははっきりとは明かされていなかったが、場所が分からないと問い合わせが多く、現在、駅からの地図を製作中。お店にはのぼりや看板が掲げてあるそうなので、熱海へ行く機会がある方はチェックしてみては。