アマチュアボクサーの母親、他人の子供を殴り怪我をさせる(画像は『Metro 2018年9月20日付「Boxer battered schoolgirl after ‘she had an argument with her daughter’」(Picture: Facebook)』のスクリーンショット)

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たとえアマチュアであっても、ボクサーの拳は凶器と言っても過言ではないだろう。このほど2017年3月に起こったある暴行事件について、被害に遭った娘の母親がメディアで怒りを露わにした。加害者は娘の同級生の母親であるアマチュアボクサーで、骨折するほどの怪我であったにもかかわらず、判決は罰金刑のみだった。『Metro』『The Sun』などが伝えている。

英ノッティンガムシャー州サットン・イン・アッシュフィールドに住むティファニー・スコフィールドさん(33歳)の娘キーシャちゃん(当時11歳)は昨年3月、親友だった同級生の母親ジェイド・ビンチ(28歳)から激しい暴行を受けた。

些細なことから口論になった子供の喧嘩に割って入ったアマチュアボクサーのジェイドは、通りでキーシャちゃんを殴打し怪我をさせた。通行人が助けに入りキーシャちゃんは救急車で病院へ搬送されたが、娘の悲惨な姿を見たティファニーさんは激怒し、最初はジェイドへの仕返しを考えた。しかし法が制裁を下すべきだと思い直して、警察へ通報した。

キーシャちゃんは鼻を骨折しており、顔は血まみれで目は充血、腕や背中が蹴られて体中に痣とひっかき傷ができていた。完治までに時間を要し、体の傷が治ってもキーシャちゃんは当日の出来事がトラウマとなってフラッシュバックに悩まされ、ひとりで外出することを恐れるようになった。ティファニーさんによると、事件後もジェイドは車の窓を開け放って、登校しようとしているキーシャちゃんを数回にわたりやじっていたという。

暴行の様子は路上の監視カメラにも捉えられており、裁判では判事が証拠となる映像を見ていた。ところが昨年9月28日にマンスフィールド治安裁判所でジェイドに下された判決は罰金刑のみで、ティファニーさんの予想を大きく裏切るものだった。このたびメディアで暴行後のキーシャちゃんの写真を公開したステファニーさんは、怒りを露わにしこのように話している。

「未成年への暴行でこの程度の判決ってどういうことなの、と思いました。娘は13歳になりましたが、1年半経った今もカウンセリングに通っているんですよ。ひとりでは近くの店に行くことも怖がるようになって、学校にも歩いては行きたがりません。あの事件以来、娘はすっかり内向的になってしまいました。私は判決前、娘にも『きっと大丈夫よ。あの女は刑務所行きになるから』と話していたんです。それなのに罰金刑だけなんて信じられません。」

一方でジェイドは、裁判では1件の暴行罪を認めたにもかかわらず、キーシャちゃんへの暴行は否定している。

「あの母親は真実を語っていないわ。私は指が触れた程度で、実際には殴ってなんかいない。伝えられている情報は誤りよ。世間は何とでも思えばいいけれど、私は真実を知っているわ。」

有罪判決後、職を失ったジェイドは今でもこのように反論しているが、ティファニーさんがメディアに公開した血だらけのキーシャちゃんの写真は痛々しい。しかしジェイドには執行猶予もつかず、6か月の地域奉仕活動命令および10日間のリハビリ活動への参加、120ポンド(約18,000円)の罰金、加えて公訴局に250ポンド(約37,000円)と政府への罰金100ポンド(約15,000円)の支払い命令が下されたのみであった。

このニュースを知った人からは「またしてもジョークにしか思えない判決。これが男だったら何年も服役させられるのに。女にはなんで甘いんだ!?」「いい加減、役に立たない判事にはうんざり」「こんな女、ボクシング業界から追放しろ!」「大人が子供に暴行しておいて、罰金だけ!? ふざけるな!」「英国の裁判は最低レベルね」といった非難の声があがっている。

画像は『Metro 2018年9月20日付「Boxer battered schoolgirl after ‘she had an argument with her daughter’」(Picture: Facebook)(Picture: Kennedy News and Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)