羽生結弦氏の記念切手サンプル画像に写ったサインが、もしかしたら「世界の羽生結弦」としての新バージョンかもしれない件。
もしかして「世界の羽生結弦」かな!?
18日、僕は心からビックリしていました。「羽生結弦さんの記念切手今日から販売」という話題が、政治・経済・事件その他に混ざってトップニュース扱いで、NHKのニュースで取り上げられていたと聞いたからです。パレードやる⇒ニュースになる、わかる。何か賞をもらった⇒ニュースになる、わかる。切手を売り出した⇒ニュースになる、ふわっ!?……という驚き。郵便関連物の販売開始がニュースになるなんて、もはや羽生結弦氏とお年玉つき年賀ハガキはほとんどイーブンな存在なのかもしれません。
↓国とか世界の単位のニュースが並ぶなか、威風堂々羽生氏の切手の話題!
米過去最大の対中制裁
南北首脳会談
高校生の採用試験スタート
米難民受け入れを制限
羽生氏の切手受付開始
まぁ、平昌五輪後にも選手モチーフの記念切手シートが販売され、多くの選手の商材がニュースになりましたが、あれから半年が経った今、再び、切手。「羽生氏関連」のバリューの高さ、改めて恐れいるばかりです。そろそろ政府が羽生氏記念10万円金貨とかを作ってきて、10万円を塩漬けにされる未来も見えてきそうですね。10万円塩漬けは生活に影響があるので、もしオファーがきたら羽生氏には「500円なら」と渋ってもらいたいところですね。
で、僕も早速予約をしました。この切手は4年前のソチ五輪後にも発売されており、そのときの商品が大変クオリティの高い逸品だったのです。切手はもちろんのこと、附属物の豪華さが目を引き、むしろ附属物こそが本体と言ってもいいくらい。羽生氏自らが提供した幼少時の写真などを用いたB5サイズ25枚の「衣装カード」には本人がエクセルでガッツリと監修を入れたコメントを掲載。「郵便局だから切手でやるしかないんだけど、本当にやりたいことは羽生氏データブックです」とでも言わんばかりのものでした。
↓そして、謎の附属物として「羽生氏の手形」もついてきました!
記事読めばわかるんですけど、読むのが面倒な人にこの写真はどういう状況か説明しますね!
4年前に「イイもの」というジャッジをくだした商品ですので、今回はよく見ないで購入するというスピード決済。そして、順番は逆になりましたが同日から始まったという東京中央郵便局での記念切手の写真展に買ったあとで行ってきました。買ってから見に行くという時間軸を超越した行為には、せっかちになるクスリを飲んだときのドラえもんの名言「やきいもは食べる前にオナラする」も思い出されます。
↓やってきました羽生氏記念切手の写真展!
静かな郵便局の一角、ここだけご婦人の熱気が!
↓SEIMEI様の等身大より大きいパネルがお出迎えしてくれました!
何か、今さら言うのもアレなんですけど、かっけーーーーー!!
今回の商品群は4年前と同じデザインで色をSEIMEI様モチーフの紫に替えた「特製ケース」、切手シートその他を包み込むハードカバーの「特製ホルダー」、切手シート本体、14-15シーズンから各シーズンのプログラムを12枚のB5サイズカードで綴る「特製B5サイズカード12枚」、さらに浴衣姿など貴重なショットを収録した20枚つづりの「特製ポストカードブック」となっています。
前回が3980円で今回が4500円というのは控え目に言って割安です。ポストカードブックの追加だけでも1000円積んでおかしくありませんし、地味に切手シート自体も「52円×10枚⇒62円×10枚」にアップグレードされています。前回はあったB5サイズカード裏面の「From Yuzuru」のコメントがないっぽいことはダウングレード要素ではありますが、「なさそうで、実はある」というのも羽生氏の得意パターン。販売サイトでB5サイズカードの裏面を隠して見づらくしているのは、「なさそうで、実はある」の予兆かなとも思います。率直に言って、今回もよさそうな感じがします!
↓「監修中」という言葉にゆづの視線を感じて嬉しみあふれる…!
もっと監修して!厳しく!ねちっこく!
何度も、何度も、何度も、赤字入れて!太いペンで入れて!
もうダメェ、色校3回目、もう直しちゃダメェって印刷所を泣かせながら、M版いじって!
Mを10%上げたり下げたりしてっ!
このサイン画像が本物なのか、担当者が何となく入れた偽画像なのかは今のところわかりません。あくまで制作中のものですので。しかし、仮にこれが本物だとした場合、このサインは従来のものとは大きく異なる箇所があります。その箇所はサイン本来の意味からして書き損じとか筆の流れとは考えられない箇所であり、あるいはこれは2018-2019以降の羽生氏サインニューバージョンではないかと思われるのです。
ここからの話を理解するにあたっては、羽生氏のサインについて構造を理解していくことから始めましょう。あまりに詳細にやり過ぎると「マネして書いたサインをヤフオク出品」などの小悪党を助けることになりかねないので、あえて図を用いないわかりづらい説明をしていきますが、その点は自助努力にてご対応ください。
まず、羽生氏のサインはこれまでも幾度かのバージョンアップを経てきています。ひらがなの「ゆづる」に羽根を添えたもの、キノコの姿のキャラクターが出るものなどがあり、それらの要素をじょじょに洗練しながら絞り込んできたのが現状のものです。
↓有名なキノコのサインはこんな感じでした!
よくよく見ると、ちゃんと今のサインにつながっている!
そのつながりが見えるのも楽しい!
↓キノコの後、ほとんどの要素を引き継いでこんな感じになります!
全然違うように見えますが、基本は一緒です!
要素を大きくしたり小さくしたり略したり並べ替えたりしているだけです!
↓さらに洗練されるとこんな感じに!
この変化はほとんど同じに見えますが、ちょっと変わっています!
少しだけ要素が略されました!
羽生氏のサインを構成する基本的な要素は「英字筆記体で書かれたYuzuru」「日本」「キノコ」です。これはキノコのサインを見れば明らかですが、キノコ少年の頭部分にYuzuruが書かれ、胴体部分には日の丸、両手と胴体を合わせてJPNと書かれています。キノコ少年の足元部分はスケート靴を模していますが、おそらくは「H」も兼ねているでしょう。
キノコ少年のサインと、「ゆづる+羽根」のサインをフュージョンさせて現在のサインのベースは生まれています。現在のサインは左上部の線と、大きく羽根のように右に伸びる長い線とがまず目につきますが、これは「Y」でもあり「ゆづる」でもあります。英字のYを書きつつ、それを同時に「ゆ」の字にみたて、そこに「つ」と「る」の曲線を簡略化してつなげることで羽根を作り出しています。
その「つ」を「づ」にするために、羽根の右側の謎の3本の線はあります。そして、実はこの3本の線は羽根の曲線部と絡めて「JPN」の3文字をつづってもいます。2本目の線と羽根の1枚目で「P」を作っているんですね。Pが見えればあとは見たまんまJとNがわかるでしょう。キノコ少年の胴体と腕でJPNをつづったように、ここでもJPNをつづっているのです。これは過去の経緯を踏まえないと気づきにくい部分なので、ニセサインなどを見破りやすい箇所でもあります。
そして中央部分のグニャグニャしたところは「uzuru+キノコ」です。もともとはかなりハッキリと「uzuru」を書いていましたが、じょじょにそれは簡略化されていき、2017年頃にはほとんど「uz+キノコ」のようになります。ただし、これは要素として何かが減ったわけではなく筆記体で「uru」を連続して書くと「Ω」のような形になることを本人が気づき、それをそのままキノコマークと兼ねることにしたと思われます。「筆記体小文字z」のあと、わずかに線を歪ませて「u」とし、キノコの傘を書く部分を「筆記体小文字r」、キノコの柄を書く部分を「u」としていると見受けられます。
最後に下にハミ出しているのは、キノコ少年もつけていたスケート靴です。ここはおそらく「H」も兼ねているでしょう。サイン全体で「ゆづる、Yuzuru、H、JPN」が書かれている…これが昨シーズンまでの羽生氏のサインです。
↓ここで、切手シートのサインを見ていくと、少し違和感が出てきませんか?
全体的に丸っこい!
僕がどうしても引っ掛かるのはYuzuruの2文字目にあたる「u」の部分。ここは「筆記体小文字u」を書くのですから、最初は左上から線を下ろさないといけません。しかし、切手サインではどう見ても右上から下に線を下ろしてクルンとまわっています。これは書き損じなどで起きる現象ではなく、意図してそうしているとしか思えません。
そしてもうひとつ大きな変化が右端の「JPN」部分。切手サインではJPNを作るには線が足りません。この部分はかなり簡略化されるところでもあるので、「NがNに見えない」などの事象は頻繁に起きるのですが、Jを作るための線が独立していないというのは、この部分が持つ意味を考えると明らかにオカシイ部分です。これじゃまるで「W」じゃないですか。
「もしかしてWなのか?」
おかしな点を両方勘案したとき、僕が思い至った解釈は「右端部分がWになった」というもの。その意味は「W=world=世界」です。日本を背負って戦ってきた羽生氏ではありますが、今やその存在は世界の羽生氏であることに異論の余地はありません。そのことを本人が考えたとき、「日本以外にもたくさんのファンがいて支えてくれているのに、JPNだけでいいのかな」という気持ちになったりするのではないかと思うのです。
そこでJPN部分を「W」に変更して、みんなを背負うという表明としたのではないか。ただそれでは母国の要素がなくなってしまうので、かわりにどこかに日の丸モチーフを入れることにした…それが「u」の書き方変更なのではなかろうかと思うのです。「何故そこ!?」という疑問は残りますが、これで一応の説明はつくだろうと。
キノコがなくなっているように見える点や、スケート靴のHがHらしくない点など、気になる箇所はほかにもありますが、そこは一旦「筆の流れ」としてスルーします。今後、新たに書かれるサインで同様の傾向があるなら、バージョンアップ時の変更点として意味を考えないといけませんが、判断をするにはまだちょっと材料が足りませんので。
ただ、ここまで言ってきてなんですが、まだ僕はこのサインがダミーである可能性を捨て切れていません。羽生氏がグッズに書くサインは、もっと線が強く、しっかりとしています。しかし、切手サインはよく言えば柔らかく、見方によってはふにゃふにゃしています。これをヤフオクで見たら、ニセモノと判断するくらいに筆致が違うのです。
はたして、これはニューバージョンなのか、単なるダミーなのか。羽生氏のサインを練習してきた僕にとっても、この答えは大変気になるところです。もし本物であるならば、それは平昌を経て羽生氏が心機一転した証ともなるでしょう。単なるダミーであるなら、僕が新たに練習しなくていいのでそれはそれで結構です。商品が届いたら真っ先に確認したい謎深きサイン、早く実物を見たいですね!
18日、僕は心からビックリしていました。「羽生結弦さんの記念切手今日から販売」という話題が、政治・経済・事件その他に混ざってトップニュース扱いで、NHKのニュースで取り上げられていたと聞いたからです。パレードやる⇒ニュースになる、わかる。何か賞をもらった⇒ニュースになる、わかる。切手を売り出した⇒ニュースになる、ふわっ!?……という驚き。郵便関連物の販売開始がニュースになるなんて、もはや羽生結弦氏とお年玉つき年賀ハガキはほとんどイーブンな存在なのかもしれません。
↓国とか世界の単位のニュースが並ぶなか、威風堂々羽生氏の切手の話題!
羽生選手の切手セットニュース
- ふうせん (@taedonyzlove) 2018年9月18日
NHK 13:03
お友達が教えてくれた☺️ pic.twitter.com/0novKZ32cs
米過去最大の対中制裁
南北首脳会談
高校生の採用試験スタート
米難民受け入れを制限
羽生氏の切手受付開始
アメリカ、北朝鮮、アメリカ、羽生氏!
まぁ、平昌五輪後にも選手モチーフの記念切手シートが販売され、多くの選手の商材がニュースになりましたが、あれから半年が経った今、再び、切手。「羽生氏関連」のバリューの高さ、改めて恐れいるばかりです。そろそろ政府が羽生氏記念10万円金貨とかを作ってきて、10万円を塩漬けにされる未来も見えてきそうですね。10万円塩漬けは生活に影響があるので、もしオファーがきたら羽生氏には「500円なら」と渋ってもらいたいところですね。
で、僕も早速予約をしました。この切手は4年前のソチ五輪後にも発売されており、そのときの商品が大変クオリティの高い逸品だったのです。切手はもちろんのこと、附属物の豪華さが目を引き、むしろ附属物こそが本体と言ってもいいくらい。羽生氏自らが提供した幼少時の写真などを用いたB5サイズ25枚の「衣装カード」には本人がエクセルでガッツリと監修を入れたコメントを掲載。「郵便局だから切手でやるしかないんだけど、本当にやりたいことは羽生氏データブックです」とでも言わんばかりのものでした。
↓そして、謎の附属物として「羽生氏の手形」もついてきました!
スポーツ見るもの語る者〜フモフモコラム : 羽生結弦氏の記念切手に「羽生氏の手形」がついてきたので、この手形でどうやってゆづと繋がるべきか考えるの巻。 http://t.co/Tg6VEHtL0g pic.twitter.com/Bsef0adLL4
- フモフモ編集長 (@fumofumocolumn) 2014年11月5日
記事読めばわかるんですけど、読むのが面倒な人にこの写真はどういう状況か説明しますね!
羽生氏の手形を用いて作ったフリー壁ドンスポットで編集長が羽生氏に抱き締められている場面です!
わかりましたかね!
4年前に「イイもの」というジャッジをくだした商品ですので、今回はよく見ないで購入するというスピード決済。そして、順番は逆になりましたが同日から始まったという東京中央郵便局での記念切手の写真展に買ったあとで行ってきました。買ってから見に行くという時間軸を超越した行為には、せっかちになるクスリを飲んだときのドラえもんの名言「やきいもは食べる前にオナラする」も思い出されます。
↓やってきました羽生氏記念切手の写真展!
静かな郵便局の一角、ここだけご婦人の熱気が!
会社のミーティングを「来客対応」で突っぱねてきた僕はダメ人間です!
↓SEIMEI様の等身大より大きいパネルがお出迎えしてくれました!
何か、今さら言うのもアレなんですけど、かっけーーーーー!!
SEIMEI様かっけーーーーーーー!!
今回の商品群は4年前と同じデザインで色をSEIMEI様モチーフの紫に替えた「特製ケース」、切手シートその他を包み込むハードカバーの「特製ホルダー」、切手シート本体、14-15シーズンから各シーズンのプログラムを12枚のB5サイズカードで綴る「特製B5サイズカード12枚」、さらに浴衣姿など貴重なショットを収録した20枚つづりの「特製ポストカードブック」となっています。
前回が3980円で今回が4500円というのは控え目に言って割安です。ポストカードブックの追加だけでも1000円積んでおかしくありませんし、地味に切手シート自体も「52円×10枚⇒62円×10枚」にアップグレードされています。前回はあったB5サイズカード裏面の「From Yuzuru」のコメントがないっぽいことはダウングレード要素ではありますが、「なさそうで、実はある」というのも羽生氏の得意パターン。販売サイトでB5サイズカードの裏面を隠して見づらくしているのは、「なさそうで、実はある」の予兆かなとも思います。率直に言って、今回もよさそうな感じがします!
↓「監修中」という言葉にゆづの視線を感じて嬉しみあふれる…!
もっと監修して!厳しく!ねちっこく!
何度も、何度も、何度も、赤字入れて!太いペンで入れて!
もうダメェ、色校3回目、もう直しちゃダメェって印刷所を泣かせながら、M版いじって!
Mを10%上げたり下げたりしてっ!
さて、そんななか気になるのが同封物扱いで商品本体とは区切られた形でついてくる羽生氏からの「感謝の手紙」。「前回は手形で今回は手紙か…」「切手、手形、切手、手紙」「手と手をあわせて、しあわせー」などとセレクトの理由も4年越しに考えたりしているわけですが、内容以上に気になるのがサンプル画像に写ったサインです。
↓これが非常に気になります!
このサイン画像が本物なのか、担当者が何となく入れた偽画像なのかは今のところわかりません。あくまで制作中のものですので。しかし、仮にこれが本物だとした場合、このサインは従来のものとは大きく異なる箇所があります。その箇所はサイン本来の意味からして書き損じとか筆の流れとは考えられない箇所であり、あるいはこれは2018-2019以降の羽生氏サインニューバージョンではないかと思われるのです。
ここからの話を理解するにあたっては、羽生氏のサインについて構造を理解していくことから始めましょう。あまりに詳細にやり過ぎると「マネして書いたサインをヤフオク出品」などの小悪党を助けることになりかねないので、あえて図を用いないわかりづらい説明をしていきますが、その点は自助努力にてご対応ください。
まず、羽生氏のサインはこれまでも幾度かのバージョンアップを経てきています。ひらがなの「ゆづる」に羽根を添えたもの、キノコの姿のキャラクターが出るものなどがあり、それらの要素をじょじょに洗練しながら絞り込んできたのが現状のものです。
↓有名なキノコのサインはこんな感じでした!
は?羽生さんのきのこ好きなめんなよサインきのこだったんだぞ pic.twitter.com/zDuT3BImnR
- 🔥推しの村焼き力が高い🔥 (@alight6363) 2018年3月2日
よくよく見ると、ちゃんと今のサインにつながっている!
そのつながりが見えるのも楽しい!
↓キノコの後、ほとんどの要素を引き継いでこんな感じになります!
全然違うように見えますが、基本は一緒です!
要素を大きくしたり小さくしたり略したり並べ替えたりしているだけです!
↓さらに洗練されるとこんな感じに!
“ガーナでホットチョコ”届きましたー!羽生結弦選手サイン付きマグカップ+ガーナ2枚。
- あやだん (@tigger2piglet) 2017年12月28日
嬉しいゾ! pic.twitter.com/a9bpsUVEKo
この変化はほとんど同じに見えますが、ちょっと変わっています!
少しだけ要素が略されました!
羽生氏のサインを構成する基本的な要素は「英字筆記体で書かれたYuzuru」「日本」「キノコ」です。これはキノコのサインを見れば明らかですが、キノコ少年の頭部分にYuzuruが書かれ、胴体部分には日の丸、両手と胴体を合わせてJPNと書かれています。キノコ少年の足元部分はスケート靴を模していますが、おそらくは「H」も兼ねているでしょう。
キノコ少年のサインと、「ゆづる+羽根」のサインをフュージョンさせて現在のサインのベースは生まれています。現在のサインは左上部の線と、大きく羽根のように右に伸びる長い線とがまず目につきますが、これは「Y」でもあり「ゆづる」でもあります。英字のYを書きつつ、それを同時に「ゆ」の字にみたて、そこに「つ」と「る」の曲線を簡略化してつなげることで羽根を作り出しています。
その「つ」を「づ」にするために、羽根の右側の謎の3本の線はあります。そして、実はこの3本の線は羽根の曲線部と絡めて「JPN」の3文字をつづってもいます。2本目の線と羽根の1枚目で「P」を作っているんですね。Pが見えればあとは見たまんまJとNがわかるでしょう。キノコ少年の胴体と腕でJPNをつづったように、ここでもJPNをつづっているのです。これは過去の経緯を踏まえないと気づきにくい部分なので、ニセサインなどを見破りやすい箇所でもあります。
そして中央部分のグニャグニャしたところは「uzuru+キノコ」です。もともとはかなりハッキリと「uzuru」を書いていましたが、じょじょにそれは簡略化されていき、2017年頃にはほとんど「uz+キノコ」のようになります。ただし、これは要素として何かが減ったわけではなく筆記体で「uru」を連続して書くと「Ω」のような形になることを本人が気づき、それをそのままキノコマークと兼ねることにしたと思われます。「筆記体小文字z」のあと、わずかに線を歪ませて「u」とし、キノコの傘を書く部分を「筆記体小文字r」、キノコの柄を書く部分を「u」としていると見受けられます。
最後に下にハミ出しているのは、キノコ少年もつけていたスケート靴です。ここはおそらく「H」も兼ねているでしょう。サイン全体で「ゆづる、Yuzuru、H、JPN」が書かれている…これが昨シーズンまでの羽生氏のサインです。
↓ここで、切手シートのサインを見ていくと、少し違和感が出てきませんか?
全体的に丸っこい!
しかし、それ以上に要素が根本的に違っている気がする!
僕がどうしても引っ掛かるのはYuzuruの2文字目にあたる「u」の部分。ここは「筆記体小文字u」を書くのですから、最初は左上から線を下ろさないといけません。しかし、切手サインではどう見ても右上から下に線を下ろしてクルンとまわっています。これは書き損じなどで起きる現象ではなく、意図してそうしているとしか思えません。
そしてもうひとつ大きな変化が右端の「JPN」部分。切手サインではJPNを作るには線が足りません。この部分はかなり簡略化されるところでもあるので、「NがNに見えない」などの事象は頻繁に起きるのですが、Jを作るための線が独立していないというのは、この部分が持つ意味を考えると明らかにオカシイ部分です。これじゃまるで「W」じゃないですか。
「もしかしてWなのか?」
おかしな点を両方勘案したとき、僕が思い至った解釈は「右端部分がWになった」というもの。その意味は「W=world=世界」です。日本を背負って戦ってきた羽生氏ではありますが、今やその存在は世界の羽生氏であることに異論の余地はありません。そのことを本人が考えたとき、「日本以外にもたくさんのファンがいて支えてくれているのに、JPNだけでいいのかな」という気持ちになったりするのではないかと思うのです。
そこでJPN部分を「W」に変更して、みんなを背負うという表明としたのではないか。ただそれでは母国の要素がなくなってしまうので、かわりにどこかに日の丸モチーフを入れることにした…それが「u」の書き方変更なのではなかろうかと思うのです。「何故そこ!?」という疑問は残りますが、これで一応の説明はつくだろうと。
キノコがなくなっているように見える点や、スケート靴のHがHらしくない点など、気になる箇所はほかにもありますが、そこは一旦「筆の流れ」としてスルーします。今後、新たに書かれるサインで同様の傾向があるなら、バージョンアップ時の変更点として意味を考えないといけませんが、判断をするにはまだちょっと材料が足りませんので。
ただ、ここまで言ってきてなんですが、まだ僕はこのサインがダミーである可能性を捨て切れていません。羽生氏がグッズに書くサインは、もっと線が強く、しっかりとしています。しかし、切手サインはよく言えば柔らかく、見方によってはふにゃふにゃしています。これをヤフオクで見たら、ニセモノと判断するくらいに筆致が違うのです。
はたして、これはニューバージョンなのか、単なるダミーなのか。羽生氏のサインを練習してきた僕にとっても、この答えは大変気になるところです。もし本物であるならば、それは平昌を経て羽生氏が心機一転した証ともなるでしょう。単なるダミーであるなら、僕が新たに練習しなくていいのでそれはそれで結構です。商品が届いたら真っ先に確認したい謎深きサイン、早く実物を見たいですね!
「日の丸じゃなくて目」「全体で横顔」という別解釈もあるかもです!
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