フタを開けてのお楽しみ

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 これなら素直に続編を作ったほうがよかったか。大ヒットドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜」の後釜として、この秋、新ドラマが放送開始となる。主演はもちろん、前回シリーズでヒロインを演じた米倉涼子(43)。だが、器を変えただけで、中身はほぼ瓜二つ。本家を超えるどころか、早くも「不発」なんて声も聞こえてきて……。

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 10月から放送開始となる「リーガル后糎喫杆郢痢小鳥遊翔子〜」(テレビ朝日系)。米倉扮する資格を剥奪された弁護士が、法律事務所の管理人となって、不利な訴訟を「ヴィクトリー(后法廚愼海というストーリーだ。

 テレビ雑誌記者が言う。

「プロデューサーから、演出家、制作会社まで、ほとんど同じメンバーなのはともかくとして、タイトルまでカタカナ4文字にアルファベット1文字と字面が同じ。米倉の演じる主人公は、曲者だけど仕事が出来て難題をバッサバッサと解決していく、という物語の骨格も一緒です。ハッキリ言って、設定を医者から弁護士に変えただけでしかない」

フタを開けてのお楽しみ

 おまけに、前作の「私、失敗しないので」に代わって、「人を救うのに資格はいらない」なんて決めゼリフまで用意されているというから、「ドクターX」の二番煎じを見せられていると不満を感じる視聴者が出たとしても不思議ではない。

 もちろん、テレビ局側としては、大ヒット作品を真似れば数字が取れるだろう、という算盤勘定のもと、あえてソックリにしたのだろうが……。

スッキリ感が

「新ドラマが、『ドクター』のような高視聴率を叩き出せるかと言えば、少々、疑問に思えますね」

 とは、テレビドラマ研究家の古崎康成氏だ。

「理由は脚本家が変わったためです。前作では、大半をヒットメーカーの中園ミホさんが担当しました。『リーガル』を手掛ける橋本裕志さんも優秀ですが、『ドクター』と同じようなドラマを作ってくれと言われてできるかと言えば話は別です」

 前作では、ここぞというタイミングで、米倉演じる女医が大見得を切り、観る者をスカッとさせる、「水戸黄門」的な部分が高視聴率に繋がった。

「その土台を作ったのが中園さんの脚本ですが、真似しようとしてできるものではありません。いざ始まってみたら、視聴者から、似ていて悪くはないんだけど、スッキリ感が物足りないと思われてしまう可能性があります」(同)

 スポーツ紙デスクの話。

「そもそも、大ヒットシリーズの『ドクター』が昨年終了したのは、米倉が女優として大門未知子の色が付くのを敬遠したことと、回を重ねるごとのプレッシャーから解放されたいという理由でした。皮肉なことに、今回、代わり映えのしない作品に出るうえ、前作超えのプレッシャーも感じることになるでしょう」

 果たして大門未知子のように、「私、失敗しないので」と行きますやら。

「週刊新潮」2018年9月13日号 掲載