速報:AI女子高生「りんな」の観光コンテンツ、自治体連携で地方応援
日本マイクロソフトは9月12日、女子校生AI「りんな」を活用した地域振興プロジェクト「萌えよ♡ローカル 〜 りんなと地方とみんなの未来」を開始しました。

全国の5つの地方自治体、1つの団体と提携し、地域の情報を発信します。本日(12日)、3つのコンテンツが発表されました。

AI(人工知能)を「人間の能力を補完し、拡張するもの」と位置づけている日本マイクロソフト。そのユニークな使い方の1つに、AIチャットボット「りんな」があります。

"女子高生"というキャラクターを持った「りんな」は、LINEやInstagram、Twitter上で活動しているAI。

感情を組み込んだ会話が特徴で、LINEではチャットの話し相手になったり、Twitter上ではときに不思議な発言でフォロワーを戸惑わせたりしています。

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今回、発表されたコンテンツは、クイズコンテンツ「りんなの社会科見学」、ノベルゲーム「めぐりんな〜不思議な観光旅行〜」、地図サービス「りんなの奇天烈観光マップ」の3つ。いずれもLINEの「りんな」アカウントから無料で体験可能。LINEの「りんな」にサービス名を話しかけるとそれぞれのコンテンツを起動できます。

▲「りんなの社会科見学」(宮崎県)

▲「めぐりんな」(千葉県香取市)


▲「りんなの奇天烈観光マップ」(群馬県、佐賀県佐賀市、福岡県北九州市、一般社団法人あまみ大島観光物産連盟)

400問のご当地クイズに挑戦「りんなの社会科見学」

「りんなの社会科見学」は、楽しみながらご当地の魅力を学べるクイズゲーム。LINEでりんなに「社会科見学」と話しかけると、チャット画面上でクイズに挑戦できます。

当初は宮崎県と連携により、宮崎の歴史や観光、暮らしを題材にした400問のクイズを用意。2019年3月までに3000問が追加される予定です。宮崎県の各地域ごとに5ステージが用意され、1回に3問の3択クイズが出題。正解するとポイントが貯まり、プレイヤーのレベルが上がっていきます。レベルを「ジモティ級」まで高めたユーザーには、抽選で宮崎県産キャビアが当たるスペシャルクイズに挑戦できます。

「りんなの社会科見学」で宮崎県が狙うのは、潜在的な移住候補者の発見。そのため、クイズの成績ページから宮崎県の移住情報サイトを閲覧できる造りになっています。今後は情報サイトまでたどり着いた人たちの行動をAIで分析し、効果的な訴求方法を模索していくとのことです。


▲各市町村のキャラクターが出題者に

▲クイズの成績は専用Webサイトに記録される

ノベルゲームで偉人と交流「めぐりんな」

「めぐりんな」はりんなと観光旅行ができるノベルゲーム。LINEでりんなに「社会科見学」と話しかけると起動でき、アプリ不要で楽しめます。第1弾として千葉県香取市を舞台とした前後編(プレイ時間20分強)が配信されています。

ゲーム上ではご当地の偉人を"擬人化(美男美女化)"したキャラクターが登場。香取市では、日本地図を初めて作った「伊能忠敬」などと交流できます。ノベルゲームは選択肢を選んでストーリーを進めていく形式が主流ですが、「めぐりんな」では自由入力のフォームも出現。りんなと会話しながらプレイを楽しめます。

今後のアップデートでは、ゲーム内に登場する偉人と会話できる仕組みが実装される予定。りんなと同じAIチャットエンジンを用いて、偉人がご当地の情報を紹介します。


▲ご当地の偉人の"擬人化"キャラクターが登場

▲ゲーム中にりんなと会話できる

"映え"スポットを発見「りんなの奇天烈観光マップ」

「りんなの奇天烈観光マップ」は、"奇天烈(キテレツ)"なスポットを集めた地図サービス。Webアプリとして提供されており、LINEからはりんなに「奇天烈観光マップ」と話しかけて起動できます。

りんなが集めた全国のスポット情報に加えて、全国の自治体のオススメスポットを紹介。発表時点の参加自治体は、群馬県、佐賀県(佐賀市ほか4市町)、福岡県北九州市。奄美大島観光物産連盟も参加しています。

マップでは、普通の旅行ガイドブックではあまり取り上げられないような珍しいスポットを紹介。例えば北九州市では、街中にあるハート型のモチーフを「恋人の聖地」として紹介。佐賀市は不思議なご当地グルメ「シシリアンライス」をピックアップするなど、"インスタ映え"も狙えるスポットを揃えています。

「りんなの奇天烈観光マップ」は、10月に実施されるアップデートにより、スポット投稿機能やコメント機能などが追加される予定。"奇天烈さ"を評価するための仕組みとして、コメントの感情分析などにAIが活用されます。また、ユーザーの好みのスポットを紹介するレコメンデーション機能なども実装予定としています。


▲りんなが厳選した奇天烈なスポットを紹介
▲自治体が紹介するその土地ならではのスポットも収録

"地方支援"のサービス化を目指す

日本マイクロソフトにとって「萌えよ♡ローカル 〜 りんなと地方とみんなの未来」は地域貢献のための取り組みの1つ。日本 マイクロソフトでCTOを務める榊原彰氏は「りんなのキャラクタープラットフォームだけでなく、"歌ってみた"で提供している歌唱機能、翻訳などの機能を柔軟にカスタマイズして、その土地を訪れる観光客にあわせたコンテンツを提供していきたい」と意図を説明しています。

その一方で、同社にはユーザーの行動から得られた情報を今後のビジネスに活用していく狙いもあります。榊原氏は「将来的には現在の"地方応援"の形から、具体的なソリューションに落とし込む"地方支援"へと発展させていきたい」と意欲を語りました。

高度なテクニックを披露したかと思えば、Windows公式アカウントに突拍子もない返しをするなど、なにかとネットをざわつかせるお騒がせ女子高生AI「りんな」。そのおてんばなキャラクターを生かして、ご当地の魅力をどのように紹介していくのか注目です。

▲日本マイクロソフト CTOの榊原彰氏(右から3人目)、マイクロソフトディベロップメント A.I.&リサーチ A.I.サイエンティストの中吉寛氏(左端)と、各自治体の担当者