3年ぶりの代表復帰となったMF南野拓実【写真:Getty Images】

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A代表3試合目で初スタメン 後半21分に遠藤のパスを流し込んで初ゴールを記録

 森保一監督率いる新生日本代表は11日、国際親善試合コスタリカ戦で3-0と勝利し、初陣を白星で飾った。

 3年ぶりの代表復帰となったMF南野拓実(ザルツブルク)はA代表3試合目にして初の先発出場。2トップの一角で攻撃を牽引した初陣を終えて「空いた期間に悔しい思いをしたのでこれから」と振り返った。

 3日に札幌で合宿をスタートした森保ジャパンだったが、6日午前3時過ぎの北海道地震の影響で7日の国際親善試合チリ戦(札幌ドーム)が急きょ開催中止。今後のメンバー選考の試金石と目された9月シリーズは1試合のみとなった。

 2トップの一角に入った南野は、MF中島翔哉(ポルティモネンセ)とMF堂安律(フローニンゲン)の両サイドハーフと連動しながらコスタリカゴールにアタック。前半39分にはMF遠藤航(シントトロイデン)の縦パスをFW小林悠(川崎フロンターレ)が胸で落としたところを右足ダイレクトボレーで狙ったが、相手GKレオネル・モレイラの攻守に阻まれてゴールはならなかった。しかし、後半12分に中島の左サイドからのクロスも枠を外れて迎えた同21分、再び中島を起点に遠藤を経由してゴール前でパスを受けると、冷静に左足でゴール右隅に流し込み、嬉しい代表初ゴールでチーム2点目を挙げた。

「(中島)翔哉は突破力もあるし、パスも出せてなんでもできる。顔が上がった時に動き出せばパスは来るので、オリンピックの時みたいに良い距離感でやれればなんとなくチャンスは生まれるだろうな、と。実際、翔哉が何本もチャンスを作っていた。初めてやる選手よりかは何度かやったことがある選手だったので、そういう部分はやりやすかった」


「またこのユニフォームを着てゴールできればいい」

 南野にとっては、これが国内開催の代表戦初登場。代表デビュー戦となった15年10月13日の国際親善試合イラン戦(1-1/後半42分出場)、15年11月17日のロシア・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選カンボジア戦(2-0/後半41分出場)とこれまでの合計出場時間はわずか7分。しかも、今回のチャンスを得るのに実に3年を擁した。

 南野は“空白の期間”を経ての初ゴールについて問われると、「個人的にはそこに関してはどうでもいいですね」と冷静に答え、さらに言葉を続けた。

「空いた期間に悔しい思いをしたのでこれから。今日も満足していません。もっとまたこのユニフォームを着てゴールできればいいと思います」

 コスタリカ戦前、新たな船出を迎えた森保ジャパンの中で、「新たなスタートを切りたい」と話していた南野。台頭が待たれるリオ五輪世代のプライドを胸に、ワールドカップメンバーも戻ってくる今後のポジション争いに挑む。


(小田智史(Football ZONE web編集部) / Tomofumi Oda)