南方日報など中国メディアは6日、広東省深セン市の宝安区検察院が最近になり、犯罪組織を構成・指導して多くの犯罪を行ったとして80人を起訴したと報じた。警察は結婚披露宴に余興を装って突入し、容疑者を大量検挙したという。

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南方日報など中国メディアは6日、広東省深セン市の宝安区検察院が最近になり、犯罪組織を構成・指導して多くの犯罪を行ったとして王小西容疑者など80人を起訴したと報じた。記事は2017年6月に深セン市警察が実施した一斉検挙についても紹介。犯罪組織関係者とみられる142人が結婚披露宴に出席したところを、警察官が突入して一斉検挙したという。披露宴の余興を装ったので会場にいた者は最初、警察だとは気づかず「一網打尽」になった。

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警察は、組織幹部の結婚披露宴が行われるとの情報を得た。一斉検挙のまたとないチャンスと判断したが、機密保持のため、「作戦の詳細」は警察内でもごく少数の者しか知らなかったという。また、当日待機中の警察官には携帯電話の電源を切らせ、外部との接触を遮断した。動員された警察官は1500人以上だった。

「大捕り物」が始まったのは午後7時半ごろだった。披露宴では香港から「悪役専門」の俳優を招待し、結婚の「証人」になってもらう段取りだった。俳優は新郎について「まずは孝順なるよき息子。次によい夫となり新婦に福をもたらす」などと宣言が終わったところだった。

会場では続いて、警察と犯罪組織のカーチェイスの映画シーンが大型スクリーンに投じられた。そのタイミングで、警察官が会場に突入。防弾チョッキやヘルメットを着用した特殊警察官も多かったが、会場にいた客は「余興」と思い眺めていた。その後、十分な人数の警察官が会場に入ったところで、警察側責任者が壇上に上り、検挙を宣言した。その時になって逃げようとした者もいたが、出入り口はすべて封鎖されており阻止された。

会場にいた者が連行された後も、警察はテーブルの下を確認するなどで、会場にいた全員の身柄を確保した。

身柄を拘束された中で、警察が「最も重要な人物」と見なしていたのは王小西容疑者。王容疑者は黒龍江出身で、2000年ごろから「親分」として、東北地方や湖北省、河南省の団体を組織し、日本風に言えば「みかじめ料」請求やとばく場の開設、詐欺や恐喝などの犯罪を行うようになった。2002年に逮捕され懲役2年半の実刑判決を言い渡されたが、2006年に出獄すると香港の犯罪組織と連絡し、広東省深セン市で活動するようになった。

2016年には深セン市内の物流施設の建設工事現場に手下100人余りを乗り込ませ、乱闘の末、工事関係者を追い払うなどもしている。

王小西容疑者が支配した組織は、秘密とばく場の開設、土木工事の独占、ビール販売の独占(違法な手数料徴収)、傷害、銃砲の不法所持、集団乱闘、不法な身柄拘束、商取引の強要、器物破損、公務執行妨害などさまざまな犯罪行為を繰り返していたという。

南方都市報によると、結婚披露宴の会場で「カーチェイス」が放映されたのは、警察側の「作戦」だったという。しかし、警察側がどのように、さまざまな「トリック」を駆使して、一斉検挙を最後の最後まで気づかれないようにしたかは報じられていない。(翻訳・編集/如月隼人)