5日放送、BS日テレ「深層NEWS」に、青学大陸上部・原晋監督が出演。体操界の暴力・パワハラ問題に言及し、東京五輪に向けてスポーツ界の改善にスポーツ庁が動くべきとの見解を示した。

箱根駅伝4連覇中の原氏は、1964年の前回の東京五輪では「ライフラインや設備の整備」がレガシーだったとコメント。一方で、2020年は「長らく変わらない体育協会の仕組み、指導者と選手の関係性を改めるきっかけとなる大会にしてほしい」と望んだ。

実際、レスリング、ボクシング、今回の体操と、最近は様々なスポーツで協会の問題が発覚した。

原氏は「多かれ少なかれ、日本の多くの協会は闇を抱えている。体操界だけの問題じゃない。構造そのものを2020年に向けて変えていく作業をしていく(必要がある)」と主張。「そのためにはスポーツ庁がもっと前に出ていかなきゃいけない」と、国の介入がもっと必要だと指摘した。

同じく出演していたバルセロナ五輪銀メダリストの池谷幸雄氏は、2020年の東京五輪がなければ「この問題も発覚しないで(塚原夫妻の)帝国が続いていたかもしれない」とコメント。五輪招致はスポーツ界にとって「プラス」とし、「変えていくチャンスを無駄にしちゃいけない」と願った。

原氏は、昭和20年代前後に多くが立ち上がり、50〜60年など長い歴史を持つにもかかわらず、多くの協会において「メカニズムが変わっていない」とコメント。その中でようやく、体操界は今回の問題で「膿が出てきた」と指摘する。

この発言に、池谷氏も「ポケベルから携帯電話になって、小学生でも携帯を持っているような時代になって、でもシステムは変わっていない。そこがもうおかしすぎるっていうか、すごすぎる」と同調した。